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「スライドした方がいい」とレイブンズQBジャクソンにロジャースが助言

2019年08月18日(日) 07:40

ボルティモア・レイブンズのロバート・グリフィン三世とラマー・ジャクソン、グリーンベイ・パッカーズのアーロン・ロジャース【AP Photo/Nick Wass】

グリーンベイ・パッカーズのクオーターバック(QB)アーロン・ロジャースは当初、現地8日(木)にラマー・ジャクソンが司令塔を務めるボルティモア・レイブンズ戦でプレシーズンデビューする予定だった。

だが、ロジャースが背中にこわばりを感じたことから、念には念をと彼とチームは出場を見送ることにした。

そのため、2度のMVPに選ばれているロジャースは最前列でジャクソンのプレーを見守ることになり、エンドゾーンまでの彼のセンセーショナルなランを目撃することになった。2年目のQBジャクソンはタックルしようとする選手を1人かわし、もう1人を飛び越えて最後まで駆け抜けた。確かにこのプレーは違法なブロックによって取り消されてしまったが、ジャクソンによる実に見事なランだった。

26対13でレイブンズが勝利した試合後、2人のQBはフィールドで顔を合わせ、短いが記憶に残る会話を交わした。ロジャースはジャクソンに対し、けがには慎重すぎるほど気をつけた方がいいとアドバイスしている。

「調子はどうだい?」と35歳のロジャースは22歳のジャクソンを握手で迎える。

「GOAT(グレイテスト・オブ・オール・タイム/史上最高)さんはどうだい?」とジャクソンも大きな賛辞を送る。

「君のプレーは最高だ」とロジャース。「とても素晴らしかったよ」

ジャクソンも「俺もあんたのプレーが大好きだ」と答え、「そう言ってもらえてうれしいよ」と返す。

「いいシーズンにしなよ」とロジャースは言い、最後にこうアドバイスした。「少しはスライドした方がいい」

これを聞いたジャクソンは得心したように笑い、「ああ、分かったよ」とうなずいて立ち去った。

2018年にルーキーだったジャクソンは、147キャリーというNFLの新たなQB記録を打ち立てた。シーズンを最初から戦う2019年はそれを越えるとみて間違いない。

ロジャースのアドバイスはそのために役立つかもしれない。

15年目のシーズンを迎えようとしているロジャースも足を武器としている。彼は今でもプレーを引き延ばすサックを寄せ付けず、自由なスタイルで成功を収めている。彼はまた、栄誉の殿堂入りに向けて27回のラッシングタッチダウンを記録しているが、キャリーは2016年の67回が最高だ。

つまり、彼は足を使った成功を十分に熟知しているが、だからこそ同時に賢いやり方というのがどういうものなのかも分かっているのだろう。

ジャクソンが今季レイブンズを率いる見通しである以上、彼のキャリーは間違いなく増えるはずであり、そうしたランをどうやってフィニッシュするか――たとえプレシーズンであっても、スライドするのかハイライトで取り上げられる方を選ぶのか――は彼がフルシーズンを完走できるかどうかを左右する可能性がある。

青年よ、スライドしなさい、スライドを。

【M】