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「ジャイアンツとして去ることが重要だった」とイーライ・マニング

2020年01月26日(日) 08:13


引退会見に臨んだイーライ・マニング【Evan Pinkus via AP】

16シーズンにわたってイーライ・マニングはニューヨーク・ジャイアンツの10番ジャージーを身に着け、ビッグブルーを2回のスーパーボウル制覇に導いた。16シーズンにわたってマニングはカリスマ性、キャラクター、リーダーシップ、謙虚さを体現してきた。16シーズンにわたって同じチームと共に。後にも先にもひとつの場所で。

現地24日(金)、引退会見に臨んだマニングは「ウェリントン・マーラはいつも“一度、ジャイアンツになれば、一生涯、ジャイアンツだ”と言っていた。自分にとってはジャイアンツしかない」とコメントした。

レギュラーシーズンで先発すること234試合、スーパーボウルでは2度のMVPを受賞し、ジャイアンツをリードする中で数々の記録を打ち立ててきたマニングは、2020年に他のチームでプレーすることを真剣に考えなかったという。

「自分にとってはジャイアンツとして去ることが重要だった。入団したら、ドラフトしてもらったチームに入れば、キャリアを通してそのひとつのチームにとどまることが常に自分の目標になる。キャリア終盤に差し掛かると、必ずしもそれがうまくいくとは限らない。まだプレーしたいという思いもある。思うに、ファンやチーム、ジャイアンツファミリーがとにかくすごかった、それが大事だったと。自分の家族を連れて他のどこかに行くのではなく、キャリアをここで終えることが一番だと思った。それが正しい判断だったと思っている。そう実感している。とても平穏な気分で、そのおかげで今日という日も少しは気楽に迎えられたような気がする」

元チームメイトやコーチたちに囲まれて笑顔を見せたマニングのキャリアに寄せられるサポートは彼がNFLの偉大なるチームでもたらした影響を映し出していると言えよう。

ニューヨークのメディアを相手に、最も丁寧な対応を取るプロアスリートの1人としても知られるマニングは、人としても選手としても、16年間、一度も迷うことがなかった。ジャイアンツで過ごした最後のシーズンにダニエル・ジョーンズの控えにまわった時でさえ、39歳のマニングは自分自身に常に忠実だった。

「ジャイアンツの一員として自分が経験してきた喜びや満足をうまく説明するのは無理な話だ。最初の瞬間から、自分はずっとわが道を生きてきた。自分以外の人にはなれないからね。もっと感情をむき出しにするようなタイプなら、ファンやメディア、チームのフロントでさえももっと楽しませられたのかもしれないと思うけれど、でもそれは自分ではない。突き詰めていくと、チームメイトやファンがきっと分かってくれると信じることを選んだということ。彼らも、純粋で正直なイーライなんだというのは分かっていたから。悔いは一切ないし、バックミラーを見るつもりはない」

共同オーナーのジョン・マーラはマニングが「生涯ジャイアンツ」であり続けると宣言。来シーズンにもチームの殿堂であるリング・オブ・オナーに加え、イーライのジャージーを永久欠番にすると明かした。

「今後、10番を背負うジャイアンツは現れない」とマーラは付け加えている。

引退後について、マニングは家族と過ごしたいと語っており、娘が参加しているバスケットボールチームのアシスタントコーチにも挑戦するようだ。また、フロントオフィスの一員としてジャイアンツに再び加わる可能性も除外していない。

「それについては当然ながら興味を持っているものだと言える。検討すべきことだと思っているし、マーラ氏とどういう形にすべきか話し合っているところだ。どんな形になるのか考える必要がある。繰り返しになるけれど、この先数年をどう過ごしたいか、それを考えるのに少し時間をかけようと思っている。ただ、これまでも言ってきたように、このチームは、組織の中にたくさんの親しい友人もいるし、元チームメイトたちだけではなく、組織のあらゆる部署に知人が多い。顔ぶれが変わらないのも、みんながここを離れていかないのも、すべては素晴らしい人々がいるからこそで、この組織のやり方があるからこそだ。組織としてみんなのことを考えている。自分が近くにいたいと思えるような素晴らしい人がたくさんいるし、友人と呼べる人もたくさんいる」

マニングは組織を愛してやまないだけでなく、良いときも悪いときも常にクオーターバックたちを支え続けるジャイアンツファンとも一体だ。

「ジャイアンツファンの方々へ、皆さんは間違いなくユニークです。でも、だからこそ愛おしいと思っています。ニューヨーカーになった気分で別れを告げられます。少なくとも、アメリカ北東部の住人とは言えますよね。ミシシッピ大学に通ったニューオーリンズ出身の人間をよく物語っていると思います」

ニューヨーカーとして受け入れられたマニングは彼自身の人生の次なるチャプターに向かっていくが、今後もずっと変わらずジャイアンツの一員である。


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