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FA前の引退も検討していたQBリバース

2020年03月23日(月) 13:55

ロサンゼルス・チャージャーズのフィリップ・リバース【AP Photo/Ed Zurga】

フィリップ・リバースとインディアナポリス・コルツを結びつけるうわさは数週間にわたってささやかれていた。対話は2月にロサンゼルス・チャージャーズが長年のフランチャイズクオーターバック(QB)であるリバースがフリーエージェント(FA)になることを発表する前から始まっていたという。

ヘッドコーチ(HC)と攻撃コーディネーター(OC)がリバースと時を共にした経験のあるコルツは、その頃までに先発としてのジャコビー・ブリセットについては“まだ決定ではない”旨をすでに宣言していた。チャージャーズのランニングバック(RB)メルビン・ゴードンさえもこの件に触れ、リバースはコルツに行くだろうと語っている。

そしてその通り、リバースは『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロが報じた通り、先週にコルツと2,500万ドル(約27億6,000万円)が完全保証された1年契約を結んだ。先週末、リバースは自分の右腕にはまだ攻撃力が残されていると再び主張していた。一方、このオフシーズンに先発の役割が推定されるオファーが得られないならば、引退することも検討していたという。

「僕らが結局落ち着いたところは、僕はまだプレーするのが好きだというところなんだと思う。確かに(2019年は)ベストイヤーではなかったけれど、まだ自分はハイレベルでプレーできると分かっている」とリバースは週末に行われた記者たちとの電話会見で語った。

「前に僕らが、他に何もなければそれが僕たちの回答だと言っていたような契約だった。ただプレーすることにしがみつきたくはないんだ」

コルツはリバースの不確実性を容認し、HCフランク・ライクとOCニック・シリアーニに合流させた。この2人ともが、それぞれ別の時期にサンディエゴでリバースのQBコーチを務めている。ライクHCについては、2014年と2015年にOCとしてリバースと共に働いていた。リバースはこれらのシーズンで平均してタッチダウンパス30回、インターセプト15.5回をマークしており、2015年にはキャリアハイの4,792ヤードを稼いでいる。それ以降、リバースのタッチダウンパスや成功率はそれほど大きく変動していないが、インターセプトについては昨年を含め、2度にわたって20回以上に達している。

リバースが16年のキャリアで初めてFA市場に出ることになった理由の一部がそれかもしれない。一方で、リバースがライクHCやシリアーニOCとの合流に関心を持った理由でもあるだろう。

「僕らは同じやり方でコミュニケーションをとっている」とリバースは言う。

「彼らがプレーから何を引き出そうとしているか、そして、彼らがなぜそれをコールするのかを僕は知っている。彼らは僕の考え方やものの見方を理解している。僕らの考え方には良いダイナミックさがある。サンディエゴ時代に築かれた信頼という要素があると思うんだ。それがこの信頼関係には重要だと思う」

また、不安定なパスプロテクションの背後で数年を過ごした38歳のリバースは、現在のリーグでトップレベルにあると広く考えられているオフェンシブラインの元で戦うことが可能になる。巻き返しのシーズンを送ることができれば、インディアナポリス滞在はもう少し伸びるはずだとリバースは語った。

「一年ずつでやっていく。良い感触があれば、続けていくだろう。われを忘れたくない。トム・ブレイディの(年齢)層で僕を見ることはないだろう。今はフットボールチームをチャンピオンシップ制覇に導く力が自分にあると感じている」

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