1巡目指名権なしでも強気のスティーラーズGM
2020年04月02日(木) 01:01来るNFLドラフトでピッツバーグ・スティーラーズは1巡目の指名権を持っていない。昨シーズン半ばにトレードでその権利と引き換えにマイアミ・ドルフィンズからプレーメーカーのセーフティ(S)ミンカ・フィッツパトリックを手に入れたためだ。
昨シーズン、フィッツパトリックがスティーラーズでの14試合で与えたインパクトを見て、ジェネラルマネジャー(GM)のケビン・コルバートはその費用対効果にとても満足している。新型コロナウイルスの影響でスカウト活動が制限される中、23日(木)のドラフトで1巡目の指名に参加できないとしても思いは変わらないようだ。
「正直に言うが、今年の1巡目指名権がなくてもわれわれはとても満足しているんだ。その代わりにミンカ・フィッツパトリックという優秀な選手が手に入ったのだからね」とコルバートは『Pittsburgh Post-Gazette(ピッツバーグ・ポスト・ガゼット)』に語った。「現在の状況下において、指名する選手の不確実性、過去に比べての情報量が低下したことを考えると、その権利と引き換えにオールプロ選手を手に入れられたことの方がずっとうれしいよ。それについては特に心配していない」
すでに契約下にある選手を1巡目指名権とトレードすることのマイナス面は、スティーラーズがルーキー契約のフィッツパトリックと新しい契約を結ぶか、フランチャイズタグを付けられるようになるまで、あと3シーズン待たなければならないことだ。
それでも、フィッツパトリックが見せたプレーメーク能力を考えると、彼のために1巡目指名権を手放したコルバートの判断に異論を唱える余地はなさそうだ。23歳のフィッツパトリックはスティーラーズで出場した14試合で5回のインターセプト――うち1回はタッチダウンに持ち込んだ――を決め、1回のファンブルを誘い、パスディフェンス9回とタックル57回を記録した。彼の加入によってセカンダリーが強化された結果、スティーラーズのディフェンスは昨シーズン有数のトップユニットとなり、もう少しで鳴かず飛ばずのオフェンスを引きずってプレーオフにも進めそうだった。
必要な資産をトレードで手放してまで、再び1巡目指名権を取り戻そうとする可能性は“非常に低い”とコルバートは述べた。
彼らの最初の指名は2巡目、全体49位になる予定で、そこでのプランは2020年のプレーオフ進出を可能にしてくれる中心的選手の追加、予想ではオフェンスを狙うことになるだろう。
「今回のドラフトは層が厚い」とコルバートは述べた。「2巡目以降で獲得できる者について私は好感触を得ている」
今年のドラフトは特にスティーラーズの必要としているレシーバーの層が厚くなっており、1巡目以外で埋もれた才能を発掘する能力に定評あるコルバートにとってはうってつけの舞台といえる。
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