QBブレイディ獲得にコードネームをつけていたバッカニアーズ
2020年04月07日(火) 16:41タンパベイ・バッカニアーズがクオーターバック(QB)トム・ブレイディをキャリアで唯一知るフランチャイズから獲得するためには、セールストークからコードネームまで、あらゆるものが準備された。そう、コードネームもだ。
『ESPN.com』のイアン・オコナーによれば、バッカニアーズはブレイディ獲得に“オペレーション・シューレス・ジョー・ジャクソン”という作戦名をつけていたという。チームの首脳陣がこの名前を選んだのは、ブレイディをニューイングランドから引き離すという難業を、伝説的なシカゴ・ホワイトソックスのヒッター、ジョー・ジャクソンがアイオワのトウモロコシ畑に現れる映画『Field of Dreams(フィールド・オブ・ドリームス)』の一場面にたとえたからだ。
フィールド・オブ・ドリームスの熱心なファンにして、ミシガン大学時代の1シーズンにブレイディのチームメイトだったバッカニアーズ選手人事部門責任者のジョン・スパイテックがこのコードネームの仕掛け人だった。
「ただちょっと面白かったからね。そして、もし人に聞かれたとしても、われわれがいったい何の話をしているかは分からない。できる限り水面下でやりたかった」とスパイテックは語っている。
ブレイディをタンパに迎え入れる計画は実現した。バッカニアーズがブレイディの行先の有力候補だと広くみなされていたことを踏まえれば、コードネームがどれほどの役割を果たしたかは議論の必要なところだ。
より役に立ったのは、バッカニアーズが過去数年に実施してきた作戦だ。ブルース・エリアンスという、選手たちが楽しんでプレーできるヘッドコーチ(HC)。そして、ワイドレシーバー(WR)マイク・エバンス、WRクリス・ゴッドウィン、タイトエンド(TE)O.J.ハワード、TEキャメロン・ブレイトらの武器が、ブレイディにもう一度スーパーボウルで戦うための最良のチャンスを作り出した。
映画のセリフを用いて、スパイテックはジェネラルマネジャー(GM)のジェイソン・リヒトに「それを造れば、彼が来る」と話していたという。
タンパは造った。そして、トム・ブレイディが来たのだ。
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