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パンサーズ、公共の安全のためにジェリー・リチャードソン像を移動

2020年06月11日(木) 16:03


撤去されるジェリー・リチャードソン像【AP Photo/Steve Reed】

現地10日(水)、カロライナ・パンサーズは元オーナーであるジェリー・リチャードソンの像を“公共の安全のために”移動すると発表した。

バンク・オブ・アメリカ・スタジアムの外に立つその13フィート(約4メートル)の像は2016年、リチャードソンの80歳の誕生日に贈られたものだ。

リチャードソンは1995年にNFLに加盟したフランチャイズの創設者兼オーナーだったが、2017年12月に職場での人種的および性的な不正行為の疑惑が明るみに出た直後、不名誉な形でチームを売りに出している。

「われわれはジェリー・リチャードソンの像を取り巻く最近の話について認識しており、取り壊そうとする試みがあるかもしれないと懸念している」とパンサーズは『Twitter(ツイッター)』に投稿した声明の中で述べている。「われわれは公共の安全のために像を動かすことにした」

『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロが伝えたところによると、リチャードソンの像はシャーロット市の敷地に立っているが、現在の場所から撤去することはチームの決断だったという。現在地から離れた非公開の場所に移動されるとのことだ。

『Charlotte Observer(シャーロット・オブザーバー)』によれば、2018年5月に現オーナーのデビッド・テッパーがパンサーズを22億7,500万ドル(約2,400億円)で買い取った際、この像をバンク・オブ・アメリカ・スタジアムの北ゲート付近に残しておくことは“契約上の義務”だったという。2018年6月、リーグの調査により職場での不正行為が実証された後、NFLコミッショナーのロジャー・グッデルはリチャードソンに対して275万ドル(約3億円)の罰金を科した。

ミネアポリスの警察官の手によってジョージ・フロイドさんが殺害されたのを受け、全米各地の多くの都市で物議を醸す像が撤去されている時にあって、リチャードソン像を動かすというパンサーズの決断は下された。

【R】