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“ホグス”の立役者であるジョー・ビューゲルが80歳で逝去

2020年06月29日(月) 09:37


ワシントン・レッドスキンズのOLコーチ、ジョー・ビューゲル 【AP Photo/Gerald Herbert】

1980年代に“ホグス”がワシントン・レッドスキンズの成功をけん引していた頃、それを構築したのがアシスタントコーチのジョー・ビューゲルだった。

ビューゲルはフェニックス・カーディナルス(現アリゾナ・カーディナルス)やオークランド・レイダース(現ラスベガス・レイダース)でヘッドコーチ(HC)を務めたが、最もその活躍が思い起こされるのは80年代のレッドスキンズ時代だ。

NFLで32回の秋を送ったベテランコーチのビューゲルが、現地28日(日)に80歳で亡くなったことをレッドスキンズが発表している。

元レッドスキンズHCでプロフットボールの殿堂のメンバーでもあるジョー・ギブスはチームのウェブサイトに掲載された声明で「ジョーはフットボールのゲームに信じられないほどの情熱を抱いていた」と述べている。

「彼は毎日、素晴らしく奮い立った状態で仕事にやってきて、選手たちは彼のことをとてつもなく尊敬していた。ボールの両サイドのコーチングスタッフが持っていた強さが、われわれをあれほどの成功に導くカギだった。ビューゲルはその中で大きな部分を占め、彼の与えるインパクトはレッドスキンズのチームだけではなく、真にリーグ全体にわたっていた。彼の友情が恋しくなるだろうし、私は常に、毎週ゲームプランを練って共に遅くまで議論した思い出をこの胸で温め続けるだろう。パット(ギブス夫人)と私は彼の妻であるブレンダさんと娘さんたち、そして家族全体のために祈り続ける」

「われわれは悲しくも伝説的なレッドスキンズのコーチであり、“ザ・ホグス”のリーダーだったジョー・ビューゲルの死をお知らせします。われわれの愛と思いはブレンダをはじめとするビューゲル一家の元にあります」

ビューゲルはNFLのHCとして、カーディナルスを率いて20勝44敗をマークした1990年から1993年と、4勝12敗だった1997年のレイダース時代の2つの時期を過ごしている。

しかしながら、前述の通り最も知られているのはレッドスキンズでの活躍だ。

レッドスキンズオーナーのダニエル・スナイダーは声明で「ジョーが亡くなったとの知らせに、私は打ちのめされている」と述べた。

「ジョーは力強い存在であり、彼の職業における真の伝説だった。彼はそのキャラクターと、選手を比類ない職業倫理と結びつける能力をもって、レッドスキンズのメンバーであるとはどういうことかを示してきた。われわれには特別な結びつきがあり、彼は最高の友人だった」

ビューゲルをトップアシスタントに据えたレッドスキンズは7シーズンを勝ち越し、5回のディビジョンタイトル、6度のプレーオフ進出、スーパーボウル出場3回を経て、ロンバルディトロフィーには2度、手が届いている。

その中で傑出していたのが“ホグス”というニックネームで知られる驚異的なオフェンシブライン(OL)だった。このOLはジョージ・スターク、ラス・グリム、ジョー・ジャコビー、マーク・メイ、ジェフ・ボスティックらの記憶に残るタレントたちから成り、グリム以下の4名はプロボウルに合わせて10回選出されていた。

ビューゲルはその後、カーディナルスのHCを4シーズンにわたって務めている。

カーディナルスオーナーのマイケル・ビッドウィルは声明に「ジョー・ビューゲルは80年の人生と50年近いフットボールのコーチ歴において、多くの人に影響を与えてきた」とつづっている。

「われわれの心はそのすべての人々に向かう一方、その中でも特に彼の妻であるブレンダさんとビューゲル家と共にある。このスポーツの真の伝説的なコーチの一人としての彼の偉業が、すべてを物語っている。しかし、私が最初に思い浮かべるのは、彼がいかにその人生を生きたかということ、そして、ジョー・ビューゲルという人間が持つ本質だ。今日、彼の素晴らしい人生を祝福し、彼の死を悼むすべての人々にわれわれも加わる」

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