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49ersシャナハンHCは「私たちにとってのビル・ウォルシュ」と元Sロット

2020年07月06日(月) 15:28


サンフランシスコ・49ersのヘッドコーチ(HC)カイル・シャナハン【AP Photo/Tony Avelar】

ビル・ウォルシュはヘッドコーチ(HC)として1980年代のサンフランシスコ・49ersの黄金期を築いただけでなく、“West Coast Offense(ウェスト・コースト・オフェンス)”によってフットボールのプレースタイルに革命を起こした。

つまり、ウォルシュと比較されるのは大変名誉なこと。ましてやウォルシュの下でプレーした経験があり、史上最も優秀なセーフティー(S)の一人と称される選手によってウォルシュと比べられるなどということは栄光の至りと言えよう。殿堂入り選手である偉大なロニー・ロットは49ers史上最高のHCを引き合いに出すことにより、これ以上ない形で現HCのカイル・シャナハンを褒めたたえた。

ロットは『SiriusXM NFL Radio(シリウスXM NFLラジオ)』に出演した際、スーパーボウルの優勝候補としての49ersのステータスについての話の中で「私にとっては彼ら2人がそこにいる」とコメントした。

「オフェンスを見ているとそこには彼ら2人がいる。そう思う理由については、前にも話したが、カイルは私たちにとってのビル・ウォルシュだからだ。オフェンスに関して言えば、彼はプロフットボール界で最も革新的な男の一人だと思う」

シャナハンHCのオフェンスの才能や策略は当時に攻撃コーディネーター(OC)を務めていたアトランタ・ファルコンズがスーパーボウル進出を果たす上で不可欠だった。そして、スーパーボウルでは惜しくもカンザスシティ・チーフスに敗れたが、そこに至るまでにシーズン中の見事な巻き返しを見せた昨年の49ersで、またしてもシャナハンHCの頭脳はその中枢を担うことになった。

それでもシャナハンHCはまだ3シーズンしかHCを務めておらず、勝率も5割以下だ。一方でウォルシュは周囲から集めた尊敬と革命的なやり方以外にも49ersをスーパーボウルに3度導き、殿堂入りを果たしている。

しかし、より細かな点を見てみるとシャナハンHC同様、ウォルシュもスーパーボウルの出場権を得た3回目のシーズンに先立つ2年間は続けて負け越しのシーズンを送っている。とはいえウォルシュ率いる49ersはその最初のスーパーボウルで勝利を収めたのに対して、シャナハンHCのスクワッドはNFLのヘビー級チームとしてのステータスを確立するために再びチャンスをつかむ必要がある。

その点では、才能あるチームがひしめき合っているNFC西地区の中でも49ersは今の立ち位置を維持できるとロットは考えている。

「彼らはいい状況にある。私は彼らの取り組んでいることをとても好ましく思っているよ」と話すロットは、ルーキーシーズンとなる1981年にウォルシュ軍団の一員として49ers初のスーパーボウル出場と優勝を同時に経験している。「前線にいる選手からチームを作り上げて、今はセカンダリーをさらに良くしようとしているのが素晴らしい」

「彼らは素材を手にしている。問題は他のチームも同じように才能があるということだ。ジョン・ロビンソンがロサンゼルス・ラムズをコーチしていた頃も似たような状況だったが、ディビジョンには必ず勝たないといけないチームがいる。今49ersがいるディビジョンには才能がそこら中にあふれている。スーパーボウルに行ったラムズがいる。有能なシアトル・シーホークスがいる。そして“後を追っているぜ”と言わんばかりのアリゾナ・カーディナルスがいる。こういうチームをしっかりと見据えて毎週彼らと戦う準備をしなければならない。だけど49ersはすでにそれができていると思う。昨年われわれに見せてくれたプレーでそのことを確信している」

昨年はシャナハンHCのオフェンス力の高さがさらに証明されることになったが、来年、そしてさらにその先のシーズン次第で、これまでの名コーチたちと並んでその名を連ねられるかが決まる。

【R】