ブラウンズ攻撃陣は「もっと良くなる」とQBメイフィールド
2020年09月19日(土) 03:50シンシナティ・ベンガルズに35対30で勝利した現地17日(木)のシーズン第2週サーズデーナイトフットボールで、急降下爆撃級のビッグプレー、チェーンのようにつながったパス、ブルドーザーのような強烈なランを披露したクリーブランド・ブラウンズの攻撃陣は、ようやくこの1年の間に期待されていた才能あふれる集団になったようだ。
クオーターバック(QB)ベイカー・メイフィールドとワイドレシーバー(WR)オデル・ベッカムの連携がついにまとまり、4回のプレーで合わせて74ヤードと1回のタッチダウンを記録した。WRジャービス・ランドリーがキャッチした3回のうち2回はファーストダウンを獲得(残る1回はファースト・アンド・テンで9ヤード)。そして、バックフィールドの2大モンスターことランニングバック(RB)のニック・チャッブとカリーム・ハントがベンガルズ守備陣を退けて合計で210ランヤードをマークしている。
これらがそろったとなれば大々的な宣伝文句にも釣り合うと言えよう。
メイフィールドは試合後に「俺たちはこれからも成長し続けるし、どんどん良くなっていく。あれが今のこのチームのベストな一面だと思う。プレシーズンの試合や春の練習ができない中で本格的な基盤を構築しなければならなかった。どんな状況であろうとも俺たちはベストを尽くした。コーチたちがオフシーズン中にすごくがんばってくれたというのは本心だけど、実戦の経験に勝るものはないから、俺たちはこれからもっと良くなっていくよ」と『NFL Network(NFLネットワーク)』に語っている。
ベンガルズ戦のオフェンスはシーズン第1週のボルティモア・レイブンズ戦で目にしたものとは全く異なり、新ヘッドコーチ(HC)ケビン・ステファンスキーが指揮するオフェンスに期待されるものだった。メイフィールドは試合が始まってすぐに立て続けに2回のロールアウトを狙い、両方ともつなげて流れに乗っている。プレーアクションを使ってパスゲームを展開するのはステファンスキーHCの得意技であり、今週はメイフィールドにうまく機能した。
ステファンスキーHCはヘッドコーチとしての初勝利の後に「攻撃をこのまま前進させたい。これが限界でないことを願う」と述べている。
チャッブとハントがベンガルズ戦のように好調だと、これに優る連携はNFLにはなく、攻撃に大きな可能性が広がり、守備陣を引きあがらせてベッカムとランドリーに1対1で対戦するチャンスを与えることもできる。
ただ、すべてが完璧とはいかず、第4クオーターにメイフィールドがインターセプトを喫したことで、ベンガルズに追随を許した。それでも、8試合連続して1回のインターセプトにとどまっているメイフィールドの記録は、現役組ではNFL最長であり、それに最も近いのはマシュー・スタッフォード(デトロイト・ライオンズ)とデショーン・ワトソン(ヒューストン・テキサンズ)の4回だ。
レイブンズとの試合からベンガルズ戦に挑む流れはブラウンズの持つ特質の両面を見せた。ランキングのワースト3チームかのような状態から、興奮を呼ぶコンビネーションが機能する状態まで幅が広い。ステファンスキーHCのチームはおそらくその中間にあるだろう。シーズン第2週の勝利を盾に、週を重ねるにつれて改善を続けていきそうだ。
ステファンスキーHCは勝利後、ラジオ『92.3 The Fan(ザ・ファン)』に「われわれは波に乗るのではない。ただ集まってプレーするだけだ。これから録画を確認して、それから次はなんだと思う、ワシントンに移動するのさ」と話した。
【SC】