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先発QBにアレンを想定するワシントンHCリベラ

2020年10月13日(火) 14:16

ワシントン・フットボール・チームのカイル・アレン【AP Photo/Susan Walsh】

クオーターバック(QB)アレックス・スミスの信じがたいカムバックストーリーは新たな高みに達し、現地11日(日)にカイル・アレンの代役としてスミスがワシントン・フットボール・チームの試合に登場した。しかし、それも長く続かない可能性がある。

ワシントンのヘッドコーチ(HC)であるロン・リベラは月曜日、プレーできるだけの健康状態であるならばアレンが引き続きチームの先発QBだと報道陣に語っている。ロサンゼルス・ラムズのコーナーバック(CB)ジャレン・ラムジーの激しいヒットで腕を負傷したアレンが試合を離脱したのを受け、リベラHCは2018年11月18日に重傷を負ってから初めて、スミスをフィールドに送り出していた。

リベラHCはアレンについて「われわれはそれについて良い話し合いをした。私は彼に“調子が良いならば”と言ったんだ。彼がかなり痛むのは知っていたし、今日はもっと痛んでいることだろうが――それでも調子が良い限り、水曜日に進めていく準備はできているし、彼がわれわれの先発だ」と語っている。

その可能性は十分にある。『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロは、アレンが投球側ではない腕に受けた衝撃によって今も痛みを抱えているものの、何もない限りシーズン第6週のニューヨーク・ジャイアンツ戦に向けて出場準備が整うことは予想されると報じた。

アレンが日曜日の大部分を観客として過ごすことを強いられる中、スミスは最初のパスアテンプトだったランニングバック(RB)J.D.マキシックへのパスを成功させた。ほどなくしてそのドライブの最後にディフェンシブタックル(DT)アーロン・ドナルドにサックされたスミスだったが、その様子からNFLの試合に耐えられるだけのフィジカルが整っていることが証明されている。

恐ろしいけがと合併症で足を失いかけてから2年たたずに再びNFLでプレーした姿は、人々の胸に迫るものだった。一方で成績としてはおおむね平均的であり、雨の影響を受けた試合でスミスはパス17回中9回成功、37ヤード、パサーレーティング58.7となっている。悪天候とワシントンの攻撃陣が行き詰っていた様子であることを踏まえれば、平凡なパフォーマンスだとしてスミスを責めるのは難しい。スミスへの6回のサックを許したオフェンシブライン(OL)も一つの要因となっていた。リベラHCはスミスについて、次のように話している。

「彼とロッカールームで少し一緒に過ごした。彼は快調だった。うれしかったね。彼の様子に胸が躍ったよ。彼は出て行って、良い時を送った。われわれがもう少しうまく守れていれば、さらに良くなっていただろう。だが、彼はうまく対処したと思うし、いくつか良い判断をしたと思う。彼は素早い判断でボールを放っていた」

「厳しかった。ビハインドからプレーしていて、向こうのチームはそれを知ってアプローチを変えている。厳しい。彼はとてもうまくやったと思う。今後の彼がどうなるか見てみよう。彼には痛みが出るだろうが、悪くない痛みのはずさ」

ワシントンは1勝4敗に停滞する反面、NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)東地区の争いからは全く脱落していない。だからこそ、リベラHCはディビジョンレースで生き残るべく、QBにベストオプションを置かざるを得ないと感じているはずだ。ドウェイン・ハスキンズを先発から外すという決断は、アレンがそのオプションだとリベラHCが考えていることを意味する。

今のところ、スミスのカムバックストーリーはフィールド復帰という劇的な展開にまで至っている。この物語にどんな続きがあるのかは、今後数週間か数カ月で見えてくるだろう。

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