トレードは希望しないとベンガルズWRグリーン
2020年10月16日(金) 14:50シンシナティ・ベンガルズのワイドレシーバー(WR)A.J.グリーンの鳴り物入りの復帰は5試合を通じて惨憺(さんたん)たる結果に終わっている。
32歳のグリーンは足首の負傷で昨シーズンのすべてを失った後、ひどく苦戦してきた。5試合でグリーンはターゲット34回中キャッチ14回、119ヤード、タッチダウン0回にとどまっている。過去2週間は特にきつい状況であり、この2試合でグリーンはターゲット6回中キャッチ1回、3ヤードと低迷した。
日曜日にボルティモア・レイブンズに敗北した試合は、悪い流れをさらに加速するかのようだった。グリーンはターゲット1回でキャッチはなし、プレーしたスナップ(28回)はシーズン最低の42%だった。1回のターゲットはクオーターバック(QB)ジョー・バロウによる暴投であり、インターセプトに終わっている。
『ESPN』によれば、オフェンスにおける自分の役割を踏まえ、現地11月3日(火)のトレード期限が過ぎてもシンシナティに残りたいか問われたグリーンは、15日(木)にこう答えたという。
「ああ、もちろん。俺たちはここで特別なものを築いていると思っている」
NFLネットワークのマイク・ガラフォロは『NFL NOW(NFLナウ)』で、グリーンはトレードをリクエストしていないと伝えている。
まるでまったくそぐわぬ場所に来てしまったかのように、グリーンはベンガルズのオフェンス陣で自分の位置を見失っているように見える。
今はWRタイラー・ボイドがベンガルズの明確なナンバー1であり、ルーキーWRティー・ヒギンズの役割も週ごとに大きくなっている。
たとえグリーンがトレードでベンガルズを離れることを願ったとしても、セパレーションを得られない年かさのWRで、今年は1,790万ドル(約18億8,000万円)のフランチャイズタグでプレーする選手に喜んで資金を投じるチームがあるかは疑問だ。グリーンが離脱を希望するならば、ベンガルズがその長年の貢献に対する感謝の餞別としてこのベテランをカットするという可能性はあるが、グリーン自身はそれを望んでいないと主張している。
グリーンはトレードを望んでいると言っているように見えるサイドラインのビデオ映像は正確ではないと話した。一方で、フラストレーションを抱えていることを認めている。
トレーニングキャンプでハムストリングを負傷したグリーンは、自身の生産性を妨げているのはそのけがではないとした。
「それは問題ない。しょうがないさ。それがあっても、俺はプッシュできる」とグリーンは言う。
フラストレーションを抱えながらも、グリーンはオフェンスにおける自らの役割が自然と増加していくことを願っている。
「彼らに、俺に対し何かを強いてほしくない。俺はあそこに戻れただけでうれしいんだ。時間とともに変わっていくと、俺には分かっている」とグリーンは語った。
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