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ファルコンズでの将来を心配しても仕方ないとQBライアン

2020年10月16日(金) 15:01


アトランタ・ファルコンズのマット・ライアン【AP Photo/Brynn Anderson】

クオーターバック(QB)のマット・ライアンを1巡目指名したジェネラルマネジャー(GM)と、彼を6シーズンにわたって指揮したヘッドコーチ(HC)の両方をアトランタ・ファルコンズは解雇した。だが元NFLのMVPであるライアンは、フットボール人生における不安定さを十分に理解している。

ライアンはチームの公式サイトで「ロッカーは借りているもので選手の所有物ではない」と話している。「俺たちは、与えられたロッカーに見合ったプレーをして、毎日毎日ポジションを勝ち取りにいかなければならない。1年目だろうと13年目だろうと、常にいいパフォーマンスをすることが選手としての責任であり、そのために報酬をもらっている」

ファルコンズのオーナーであるアーサー・ブランクは、GMのトーマス・ディミトロフおよびHCダン・クインの解雇に伴い、ライアンが“今後の計画にも加わってくれることを期待している”と述べたものの、それは次の首脳陣が決めることだとも指摘した。

現在0勝5敗となっているファルコンズがこのまま垂直降下を続けるなら、来年にトップのドラフト権を獲得するのは見えている。そうなった場合、QBが検討されるだろう。それはトレバー・ローレンスやジャスティン・フィールズ、トレイ・ランス、あるいはまったく別のシグナルコーラーになるかもしれない。はたまた、新しい政権は総入れ替えが一番いいと判断することもありうる。

ライアンは2018年に5年1億5,000ドル(約158億円)の延長契約を結んでおり、2023年シーズンまでプレーすることになっている。年間3,000万ドル(約31億6,000万円)のこの契約はQBの中で10番目と決して高くない。とはいえ、『Over The Cap(オーバー・ザ・キャップ)』によると、来年にライアンをカットした場合、ファルコンズは4,990万ドル(約52億5,000万円)のデッドマネーを被ることになるという。この財政状況を鑑みると、適当なトレード先が見つからない限り、ライアンは移籍する前に若手QBのメンターとして残る可能性がある。

一方でライアン自身は未来をコントロールできないことや、次のGMが自分をQBとしてどう評価するか分からないことも承知している。今の彼にとって目下の課題は、ファルコンズとともにスランプを脱することだ。

将来について聞かれたライアンは「心配しても仕方ない。他の人の立場や自分のキャリアのステージも分かっている」と答えた。

「この事態をしっかり整理して、今週にやるべきこと、自分の仕事に集中することが肝心だと思っている。今シーズンはまだ11試合残っているわけだし、1試合でも多く勝って戦線に戻らないといけない。俺たちが考えるべきはまずそこだ」

【R】