2勝4敗のカウボーイズ、選手がコーチ陣への不満をあらわに
2020年10月21日(水) 11:27ダラス・カウボーイズのオーナーであるジェリー・ジョーンズは現地20日(火)にチームの敗北と柔軟性のないロースターを嘆いた。一方で、選手たちもイライラを募らせている。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のジェーン・スレーターは、選手たちが不満を露にしつつあると報じた。ある選手はヘッドコーチ(HC)マイク・マッカーシーのスタッフについて「完全に準備ができていない。彼らは教えない。彼らにはその場で調整する感覚がない」とスレーターに語ったという。
また別の選手は「彼らはとにかく、自分たちの仕事をうまくやっていない」と話している。
マッカーシーのスタッフには、ニューオーリンズ・セインツで3年間ラインバッカー(LB)コーチを務めてからダラスに合流した守備コーディネーターのマイク・ノーランが含まれている。カウボーイズの守備陣がランキング(1試合あたりで相手に許したヤード数)で26位につけ、被得点では最下位となっていることから、ノーランは批判を受けてきた。しかし、問題はノーランのパフォーマンスを超えたところにあり、選手たちは今季4敗目を受けて不満を表しつつある。
現時点で、率直に言ってカウボーイズが2勝4敗を記録しているのは幸運だといえる。現実としてカウボーイズはアトランタ・ファルコンズがオンサイドキックに失敗しなければ1勝を挙げることができず、シーズン第5週のニューヨーク・ジャイアンツ戦を制すには勝利を決定づけるフィールドゴールが必要だった。カウボーイズはごく簡単に、0勝6敗になり得たのだ。
マンデーナイトのカウボーイズはすべてのフェーズを通して打ち負かされ、0勝6敗のチームらしく見えた。スレーターは選手がコーチの指示に従うのではなく“即興”でプレーしているとのスタッフの皮肉に言及。アリゾナ・カーディナルスとの試合では全面的な不調和があらわになり、わずか6試合が終わった段階でチームが機能不全になっている様子が見えている。
NFLネットワークのマーク・ロスはマッカーシーHCの起用について正確で啓示的な指摘をしている。マッカーシーHCはジョーンズオーナーとのインタビューでカウボーイズのテープをすべて見たと話していたが、採用後にこれは作り話だったと認めた。ロスはプロフットボール選手の鋭さに触れつつ、彼らがマッカーシーHCのそういった告白に注目し、その結果としてスタッフとの関係がさらに悪化しているのではないかと述べている。
2勝4敗となった今、こういった感情が明るみに出てきた。カウボーイズが近いうちに事態を好転させなければ、NFLで最も華やかなチームの一つであるこのフランチャイズをめぐる状況は急速に悪化するかもしれない。
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