“4勝2敗でも0勝6敗の気分”とブラウンズQBメイフィールド
2020年10月23日(金) 16:24現在4勝2敗のクリーブランド・ブラウンズは、NFL史上最長となる18年間もの間プレーオフへと進めていない。チームはこの干ばつに終止符を打ち、恵の雨をもたらそうと必死だ。
2014年以来の勝ち越し記録にもかかわらず、第6勝でピッツバーグ・スティーラーズ相手に38対7という散々な結果に終わったブラウンズには、変わらず暗雲が立ち込める。
クオーターバック(QB)のベイカー・メイフィールドは「あの負け試合の後は全員が4勝2敗をこれまでにないくらい0勝6敗のように感じていた」と現地21日(水)に『The Cleveland Plain Dealer(クリーブランド・プレイン・デイーラー)』に話している。
「そう感じるのは、俺たちが高い目標を自分たちに課しているからだ。俺たちは早くフィールドに戻って、自分たちでコントロールできる問題を解決していきたい」
確かに今のブラウンズには、NFLの底辺を固めるチームには勝てる実力がついてきた。しかしながら、ディビジョン内のライバルであるボルティモア・レイブンズやスティーラーズといったトップクラスのチームが相手だと、たちまち無残な負けを喫する。
水曜日にスターワイドレシーバー(WR)のオデル・ベッカムは「本当にイライラする。こうなったら世間に対して自分をいいヤツに見せようとすることとか、マジでどうでもいい。もう負けるのはこりごりだ。もう強いチームに負けたくない」と記者たちに話している。
ブラウンズは勝ち越しているチームと3度対戦してきた。レイブンズ、インディアナポリス・コルツ、そしてスティーラーズだ。その戦績は1勝2敗となっているが、負け試合はどちらも大差をつけられている。シンシナティ・ベンガルズ、ワシントン・フットボール・チーム、ダラス・カウボーイズとの対戦で残りの3勝を挙げているが、この3チームの合計戦績は4勝13敗1引き分けだ。
ブラウンズは勝ち越しているものの、トップとは24ポイントの差をつけられており、NFL内で23位に位置する。比較として前後には、1勝4敗のロサンゼルス・チャージャーズ(トップと15ポイント差)と1勝4敗1引き分けのベンガルズ(同28点差)がいる。開幕からの6試合で勝率が.500以上の中、トップとの差が24ポイント以上あるチームとして、ブラウンズがNFL史上9チーム目となる。
胸部を痛めていたメイフィールドは、ピッツバーグ戦では低質なプレーを見せた。試合終盤でベンチに下げられるまでサックを4回も受け、目も当てられないインターセプトを2回、119ヤードしか稼げずタッチダウンは1回に終わっている。
「QBとしてプレーしている時は記憶力を短くしないといけない」とメイフィールドは話した。「いいことに対しても悪いことに対しても。特に悪いことに。基本に立ち戻って、パスをコンプリートさせる。勢いの浮き沈みがある中で軌道修正するのは難しいけど、この状況ではそれをやるしかない。パスを成功させる感覚を取り戻して、基本に戻ることだ」
今後QBのポジションからもっといいプレーが生まれれば、ブラウンズはAFC内で十分に戦えるだけの才能を持っている。
ブラウンズが4勝2敗に落胆しているという事実は、この組織を悩ませてきた負の連鎖が続くことはないという良い兆しかもしれない。期待値は高まった。今度はQBがそれに応える番だ。
【R】