トレード不成立ならリリースするとカウボーイズがDTポー、CBウォーリーに通告
2020年10月29日(木) 00:10ダラス・カウボーイズのベテランディフェンス陣放出はまだ終わらない。
現地27日(火)にディフェンシブエンド(DE)エバーソン・グリフェンを条件付き6巡目指名権とトレードした後も、彼らは2人の守備選手を手放そうとしている。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロは28日(水)、カウボーイズがディフェンシブタックル(DT)ドンタリ・ポー、コーナーバック(CB)ダリル・ウォーリーに対し、28日中にトレードができなければリリースすると通告したと伝えている。
トレードの最終期限は11月3日(火)だが、カウボーイズはもう心を決めているようだ。2人にそれを知らせたのは、ベテランの彼らにどこかのチームからオファーが来ることを願っての土壇場の努力だ。
ポーは今年、オフシーズン中のライン改革にあたって900万ドル(約9億4,000万円)の2年契約を結んだが、改革は失敗に終わっている。ランとパスの両方で今季のポーは惨たんたる状況だ。スナップは253回――今季カウボーイズのインテリアディフェンダーで最多――にもかかわらず、30歳の彼は7回のタックルに終わっており、サックは0回だ。『Pro Football Focus(プロフットボール・フォーカス)』のチャートでは、7試合のプレーで彼がハリーに追い込んだのは1回切りだったと記録されている。それが今季唯一のプレッシャーだ。
ウォーリーの成績も大差はなく、パッシングプレーで仕事を果たせずにターゲットが近くに来た12回のうち10回で成功を許してしまっている。ウォーリーは今シーズン246回のスナップをプレーしている。これはCBジョーダン・ルイスとルーキーのトレボン・ディグスに次いで3番目に多い数字だ。
ベテラン勢を切り捨てることは、7週間にわたってひどい低迷を続けるカウボーイズのディフェンスにとって必要なオーバーホールのスタートになる。彼らは相手に与えた1試合平均得点で最下位(フランチャイズ史上ワーストの34.7点)に位置している。与えたオフェンシブタッチダウンの平均(3.9回)もワーストで、与えたランヤード平均(178.3ヤード)もワースト、与えたトータルヤードでは27位だ。1試合平均34.7点という今のペースが続けば、スーパーボウル時代になってから2番目に多い1シーズンの記録となる。
流れを変え、NFC東地区首位の座を取り戻したければ、ディフェンスを変えなければならない。
ベテランディフェンス陣が放出されるのを目撃しているカウボーイズファンは皆、同じような考えを抱いているに違いない。“守備コーディネーター(DC)マイク・ノーランに解雇通知が届くのはいつだろう?”と。
今のところは、デッキの改造によって締まりのないディフェンス陣の結果が上向くことを願うしかないだろう。それでも何も変わらなければ、ノーランに魔の手が伸びるのはもはや時間の問題だ。
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