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ペイトリオッツQBニュートンを警戒するビルズHCマクダーモット

2020年10月30日(金) 14:21


ニューイングランド・ペイトリオッツのキャム・ニュートン【AP Photo/Steven Senne】

ニューイングランド・ペイトリオッツのクオーターバック(QB)キャム・ニュートンは、リザーブ/COVID-19リストから復帰して以来、あまりにもひどいパフォーマンスを見せている。その結果、サンフランシスコ・49ersに惨敗した先週の試合ではベンチに下げられるというあり様だ。

しかしながら、バッファロー・ビルズ対ペイトリオッツという重要な試合に先立ち、ビルズのヘッドコーチ(HC)ショーン・マクダーモットは、万全なニュートンを想定してチームを準備させていると言う。

マクダーモットHCは「彼はいい選手だ。われわれは彼をリスペクトしている。このリーグの元MVP選手であるからには、それ相応の理由がある」と今週に『Boston Globe(ボストン・グローブ)』に話している。「彼の実力をわれわれは十分に知っている」

マクダーモットHCとニュートンの関係はカロライナ・パンサーズ時代にまでさかのぼる。マクダーモットHCは2011年から2016年にかけてパンサーズの守備コーディネーター(DC)を務めていた。それはニュートンのキャリアの全盛期であり、2015年にはNFLのMVPに輝き、スーパーボウル出場も果たしている。

マクダーモットHCはニュートンについてさらに語った。

「彼は確かに素晴らしい選手だ。フィールド外で彼がどんな人であるかを知る人は少ないんじゃないかと思う。キャムとは長い付き合いだが、いつも楽しい時間を過ごさせてもらっている。ここ数年の間に注目を浴びるようになっても、しっかりと自分を持っている愉快な男だよ。私と家族にとても良くしてくれたことは決して忘れない」

シーズン初めは順調な滑り出しを見せていたニュートンだが、過去3試合では苦戦しており、パサーレーティングが48ポイントも落ちている。

ニュートンの最初の2試合:パス成功率71.4%、タッチダウン合計5回、ターンオーバー1回、パサーレーティング96.8、1試合あたり61.0ラッシングヤード。

ニュートンの直近3試合:パス成功率63.2%、タッチダウン合計2回、ターンオーバー6回、パサーレーティング48.5、1試合あたり40.7ラッシングヤード。

ニュートンを取り巻く最近の問題は、右側へのパスを出せない、あるいは出すつもりがないことだ。これは2019年にリスフランを負傷してから見られていたものだが、ここ2試合ではその傾向がより顕著になっている。

第1週~第3週:91回のパスアテンプト中22回を右側へパス(24.2%)。

第6週~第7週:40回のパスアテンプト中3回を右側へパス(0.08%)。

第4週の試合を逃してからニュートンのフットワークは不安定な上にパスの精度も散漫になっている。

だがペイトリオッツのオフェンスが苦戦していようとも、マクダーモットHCはニュートンが対戦相手に与える脅威を警戒している。

「彼らはランでもパスでもボールを運べる実力を見せつけてきた」とマクダーモットHCは話した。「キャムは当然その両方に関わっている。彼はダイナミックな選手で武器をたくさん持っている。スクリーンプレーの中でいろいろな展開を使ったり、ガジェットプレーを仕込んできたりと、手ごわいチームだ」

現地1日(日)の夕方にバッファローで予定されている試合は、ランが多くなると予想される。当日の朝は雨が降り、約18メートルに達する風が吹く予報が出ているからだ。

「ビルズの試合日。この天気の中で6つのフィールドゴールは期待できない」

ニュートンを中心とした独創的なランゲームの計画を用意して、ペイトリオッツは今季に臨んだ。しかし、ここ数週でそれが起用される回数は減っている。この天気予報とパスにあえぐニュートンのことを考えると、攻撃コーディネーター(OC)のジョシュ・マクダニエルズが取るべきは、今シーズンに消耗の激しいビルズのディフェンスを真っ向からさらに叩き潰しにいく戦略だろう。

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