兄タイタスが天に召された翌日、「約束を果たし」試合に出場したタイタンズWRデイビス
2020年11月14日(土) 03:20テネシー・タイタンズのワイドレシーバー(WR)コーリー・デイビスは、がん闘病中だった兄タイタス・デービスを亡くした翌日にもかかわらず、気丈にインディアナポリス・コルツとのシーズン第10週サーズデーナイトフットボールに出場した。
27歳でこの世を去った兄タイタスが試合出場を望んでいたと話すコーリーは試合後、チームの公式サイトを通じて「兄は横になったまま、ずっと、妹に、何があっても俺にプレーするよう伝えてくれと言っていたらしい」と明かしている。
「とにかく試合に出ろと言われていたんだ。いつも、俺にプレーしろって言うんだ。俺の一番のファンだった。小さい頃からいつも兄のことを追いかけていたし、兄のようになろうとしていた。毎年、彼を真似て彼の番号を着ていた。うざいと言われたけど、俺はものすごく尊敬していたから。自分にとってはアイドルでヒーローだった。今日は彼との約束を守ろうと思ったんだ」
セントラルミシガン大学でスターレシーバーとして活躍したタイタス・デービスは2011年から2014年の間に3,700ヤードと37タッチダウンをマークし、学校記録を塗り替えた。NFLのオフシーズンプログラムや練習生として3年を過ごした後、2020年7月にがんと診断された。
25歳のコーリーは「どのプレーも、自分にとっては重かった。でも、これが彼の望んだことなんだと思うようにしていた。兄は俺に悲しんでほしいとも凹んでてほしいとも思っていないだろうし、悲観に暮れてほしいわけでもない。もちろん、寂しいし、ここにいてくれたらと願わずにはいられないけど、今の彼は良いところにいて、今日はきっと一緒にいてくれたと思っている」ともコメントした。
タイタンズは34対17でコルツに敗れたものの、その中でもコーリーのパフォーマンスは光るものがあり、5回のパスキャッチで67ヤードを記録している。
兄を亡くすという心理的負担の中でもプレーしたコーリーの能力をチームメイトも称賛し、クオーターバック(QB)ライアン・タネヒルは『WKRN-TV』のカイラ・アンダーソンに「彼はものすごいタフネスさを見せてくれた。キツイと思う。試合は終わるけれど、そういう気持ちはなくならない。コーリーのことを思っている。彼を思うとつらい。俺が彼を大好きだということを知っていてほしいね。彼のために最善を尽くしたい」と話した。
【C】