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見事な大番狂わせの“ユーフォリア”に酔うワシントンHCリベラ

2020年12月08日(火) 16:54

ワシントン・フットボール・チームのアレックス・スミス【AP Photo/Barry Reeger】

全く起こりそうもないことについての決まり文句のいくつかを除けば、ワシントン・フットボール・チームが現地7日(月)に何をやってのけるかを予測できた者はほとんどいなかったはずだ。

4勝7敗のチームが11勝0敗というパーフェクトな記録を持つチームを倒す? まして、1991年以来倒したことのないチームを? 与太話は忘れよう。

だが、ヘッドコーチ(HC)ロン・リベラが率いるワシントンのショッキングな逆転劇は、大事なのは結局、その日にホワイトラインの間で起こることだけなのだということをあらゆる人々に痛烈に思い起こさせた。ワシントンは23対17でそれまで無敗だったピッツバーグ・スティーラーズを下している。

「彼らにはよく勝ち取ったと言ったよ。何よりも大きいのは、評価であるとか、記録であるとかいったものは、フィールドに出たときには重要ではないということだ。大事なのは誰が最もうまくプレーするかということで、今日はわれわれの選手たちがものすごくうまくプレーしたと思う」とリベラHCは語った。

あと1勝していれば、チーム史で初めて、そして2014年にカロライナ・パンサーズが開幕から12勝無敗をマークして以来のチームとして、スティーラーズが12勝0敗になっていたことだろう。これも運命か、その記憶に残るパンサーズを育てたのはほかならぬリベラHCだった。

リベラHCは「ユーフォリア(多幸感)。彼らはこの勝利にふさわしい。これだけ長い間われわれは低迷し、自分たちを立て直してそこから築き上げようとしていた。これがわれわれの築いたものであり、繰り返すが、彼らがいかにプレーしたかが本当に誇らしい」とコメントしている。

リベラが誇るべきことのリストにはこんな項目を加えてもよい。『NFL Research(NFLリサーチ)』によれば、ワシントンは11勝0敗かそれ以上を記録しているチームを倒した中で、最も低い戦績の持ち主だったという。

第13週を迎えた時点で、スティーラーズはハインツ・フィールドで14点以上のリードをとった試合では78勝1敗1分を記録していた。だからこそ、大番狂わせはさらに想定外になっていた部分があるかもしれない。第4クオーターの序盤に17対10になったところから、ワシントンの反撃がヒートアップした。

この勝利はワシントンに類を見ない見事な白星をもたらしたのみならず、NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)東地区優勝の目をつなぐことにもなった。3連勝を記録したワシントンは手ごわいサンフランシスコ・49ersとの勝負に向かう。

「われわれは戦いについて話している。プレーをやめる理由はない。スコアがどうであるとかは関係なく、私が思うに、ただ誰がそこにいるかだ。どうプレーするかを学んでいる若手がたくさんいて、何人かのベテランがそこに散在して適切なポジションにいる。われわれは成長し、学んでいるのだと思う。まだしばらく歩みは続くが、彼らの今日のプレーを心から誇りに思っている」とリベラHCは話した。

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