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ペイトリオッツHCベリチックにQB交代の構えなし

2020年12月15日(火) 09:51

ニューイングランド・ペイトリオッツのキャム・ニュートン【AP Photo/Charles Krupa】

ニューイングランド・ペイトリオッツは11年で初めてAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)東地区優勝を逃すだろう。ワイルドカード進出も、ヘッドコーチ(HC)ビル・ベリチック率いる6勝7敗のチームにとっては難しい。残る3試合でプレーオフ進出まで2ゲームの差がついている状態だ。

今季はクオーターバック(QB)キャム・ニュートンのパサーとしての苦戦が明らかであり、先週の現地10日(木)にロサンゼルス・ラムズに敗れた試合ではそれが顕著だった。ニュートンはこの試合でパス16回中9回成功、119ヤード、インターセプト1回、被サック4回という成績にとどまっている。

試合の終盤にジャレット・スティッドハムがニュートンの代役に立ち、3回のドライブでパス7回中5回成功、27ヤード、サック2回を記録した。

ニュートンの苦戦にもかかわらず、ベリチックHCにはスティッドハムの出場機会を増やす構えはない。月曜日に『WEEI Radio(WEEIラジオ)』に出演したベリチックHCは、両QBにプレーさせる意向はあるのか尋ねられ、まだQBポジションに手を入れる段階ではないと話した。

「それはわれわれが今いる位置ではない。そういうところにわれわれはいない」とベリチックHCは言う。

チームが反撃する最良の道だと考えた上で木曜日にスティッドハムを出場させたのか問われたベリチックHCは「彼にプレーのチャンスを与えたいと考えたので、そうした」とし、ニュートンが何度か激しいヒットを受けたことにも触れた。

トレーニングキャンプ中にはスティッドハムとニュートンが先発の座をかけて戦うとの見方もあったが、それは高く評価しすぎだったようだ。ニュートンが新型コロナウイルス感染症(COVID-19)にかかったために1試合に欠場した際、先発の役割を担ったのはスティッドハムではなくブライアン・ホイヤーだった。

ニュートンが1年契約であり、ペイトリオッツの未来のQB状況が不確かであることを考えれば、ベリチックHCがスティッドハムに長いトライアウト的な機会を与えることを選ばないのは興味深い。ベリチックHCはプレーオフ争いから正式に脱落するまで待つのかもしれない。もしくは、ニュートンと最後まで行く計画なのかもしれない。

少なくとも、長期的な答えにならないことを確認するためにスティッドハムをもっとゲームアクションの中で評価するのはペイトリオッツにとって意味のあることだろう。ベリチックがスティッドハムに出場機会を与えない――たとえニュートンと分担という形であっても――のであれば、スティッドハムは今後のベリチックHCの答えではないことが示唆される。

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