ニュース

2008年以来初めてポストシーズンを逃したペイトリオッツ

2020年12月21日(月) 08:50

【AP Photo/Joel Auerbach】

アメリカ最後の偉大な王朝が終わった。2008年以来初めて、ニューイングランド・ペイトリオッツがポストシーズンに参戦しない。

ペイトリオッツの命運は現地20日(日)にマイアミ・ドルフィンズにと対戦した試合で22対12の敗北を喫したときに決まった。この黒星によって、ヘッドコーチ(HC)ビル・ベリチックのチームは6勝8敗を数えている。また、ペイトリオッツの勝率が.500以下になるのは5勝11敗でシーズンを終えた2000年以来のことだ。

試合後に12年で初めてプレーオフを逃した感想を聞かれたベリチックHCは「落胆した。が、今日のわれわれはそれに値しなかった」と語っている。

ペイトリオッツが歴史的な敗北を喫する前日には、バッファロー・ビルズが1995年以来のAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)東地区タイトルを手にしている。残酷な運命のいたずらか、ペイトリオッツはドルフィンズによってポストシーズン争いからノックアウトされた。ドルフィンズを率いるブライアン・フローレスHCは、ベリチックHCの下で学んで旅立ち、ライバルチームのHCになった最も新しい例なのだ。

クオーターバック(QB)トム・ブレイディが1年の大部分でセンターの後ろにいなかったという意味では2009年以来、ブレイディがロースターにいなかったという意味では1999年以来のシーズンを送ったペイトリオッツは、キャム・ニュートンを攻撃の要に据えて王朝をつなごうとした。ニュートンの足と右腕によって2勝1敗のスタートを切ったものの、ペイトリオッツは10月初旬から4連敗を喫している。スキルの乏しい攻撃陣が体勢を立て直すことはなく、守備陣は昨シーズンほどの支配的なチームであることを証明できずに、ペイトリオッツは徐々にAFCの争いから脱落していった。

2020年シーズン前、ペイトリオッツはAFC東地区優勝(そしてプレーオフ進出)を11年連続で果たしており(NFLレコード)、過去19シーズンでは17シーズンで地区タイトルを手にしていた(2002年はニューヨーク・ジェッツ、2008年はマイアミ・ドルフィンズが優勝)。ペイトリオッツがワイルドカードチームとしてプレーオフに進出できないのは1998年以来のことだ。

ペイトリオッツは地区ライバルのビルズ、ジェッツとの戦いで今季を締めくくる。ペイトリオッツには上位シードを狙うビルズを妨げる可能性があるだろう。だが、“フライング・エルビス”にできるのはそれだけだ。1月にはカウチに座ってすべてを見ていることしかできない。

【A】