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パンサーズ戦の勝利はパッカーズにとって「後味が悪い」とQBロジャース

2020年12月21日(月) 15:40


グリーンベイ・パッカーズのアーロン・ロジャース【AP Photo/Mike Roemer】

カロライナ・パンサーズをホームで迎え撃ったグリーンベイ・パッカーズは24対16で勝利を収め、11勝3敗となった。これによりNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)のトップとして後続との差をさらに広げ、2011年以来となるホームゲームアドバンテージ獲得にまた一歩近づいた。

だが、パッカーズのクオーターバック(QB)であり今季のMVP候補であるアーロン・ロジャースが試合後に見せた様子からは、そのような好調振りはまったく感じられなかった。

ロジャースは「勝ったとはいえ、後半での試合運びには失望した。とにかく後味の悪い試合だよ」と勝利の後に『NFL Network(NFLネットワーク)』に話している。

「俺たちは一からやり直さなければならない。今日みたいなフットボールでは大半のチームには勝てないだろう。試合には勝って11勝3敗になった。今のところ今シーズンは成功と言える。だけど俺たちはもっと上を目指しているんだ。この試合みたいなオフェンスをしていてはプレーオフでは1勝も挙げられない」

NFLの世界が始まり方よりも終わり方を重視するとすれば、パッカーズがサタデーナイトで見せたパフォーマンにロジャースががっかりしたのも無理はない。

パンサーズに対してパッカーズは前半では快進撃を見せた。最初の3回のドライブをすべてタッチダウンで締めくくり、21対3で主導権を握ってハーフタイムを迎える。ところが後半で勢いを失ったパッカーズのオフェンスは3回のドライブをスリーアンドアウトに終わらせ、10回のプレーを要したドライブでやっとフィールドゴールで得点を決めることができた。このプレーが後半で唯一5回以上のプレーをつなげられた場面だ。一方でパッカーズのディフェンスは第4クオーター序盤に1ポゼッション差まで追い上げられ、その後危うく同点に持ち込まれるところだった。

この日ロジャースは、3シーズン続けてパッシングタッチダウンを40回以上記録したNFL史上初のQBとして祝福モードに包まれているはずだったが、攻守ともに振るわない後味の悪い試合となった。

ロジャースは試合後の記者会見で「4クオーター全てをまとめ切れなかったと思う」とつけ加えた。「中にはいいプレーもあったけど、4クオーターを通して安定したフットボールができなかった。今晩はいいクオーターとひどいクオーターの両方あったということだ。それは一貫して勝てるフットボールではない。だから後半のオフェンスをしっかりと振り返って、質の高いフットボールチームになるために軌道修正しなければならない」

レギュラーシーズンも残すところあと2週間の中、パッカーズにはひどい試合も許容できるだけの貯金がある。現地20日(日)にホームでカンザスシティ・チーフスに負けを喫したNFC2位のニューオーリンズ・セインツとは1試合分の差をつけた。さらにシーズン序盤にパッカーズがセインツに勝利しているため、NFCのトップシード獲得には有利となる。パッカーズが第16週のテネシー・タイタンズ戦を制し、NFC西地区の状況によってはカンファレンスのトップシードが確実となる。

とはいえ、パッカーズは標準以下あるいは平均的なプレーではポストシーズンを思うように戦えないだろう。そのことは昨年にNFCチャンピオンシップゲームのサンフランシスコ・49ers戦で痛いほど思い知ったはずだ。同じような辱めを受けるのは最も避けたい事態であり、ホームでの試合となればなおさらだ。

ロジャースは「全てを見直すつもりだ。苛立たしいことではあるけど、俺たちは11勝3敗で、試合には勝った。前向きに考えられる問題だ」と述べている。

「ただ、後半のようなオフェンスがプレーオフでは通用しないことを俺たちも分かっている。だからそこを改善して、軌道にのせていく。プレーオフの試合をホームで戦うことは最低限の目標だよ。次の2試合も勝って、ナンバーワンのシードを手にする。そのためにはこの2週間で納得のいくプレーをしなければならない」

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