ニュース

古巣パンサーズとの対戦はリベンジよりもプレーオフに集中するとワシントンHCリベラ

2020年12月22日(火) 17:20

ワシントン・フットボール・チームのロン・リベラ【AP Photo/Alex Brandon】

NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)東地区では他のチームが不出来なおかげで、ワシントン・フットボール・チームが2位と1試合差をつけたディビジョンのトップとして残り2試合に臨む。

ワシントンンがヘッドコーチ(HC)ロン・リベラの古巣であるカロライナ・パンサーズと今週に対戦する際、リベンジについての話題は禁物だ。この試合にはポストシーズン進出がかかっている。

リベラHCは「われわれはプレーオフ進出に集中している」と話した。「記者のみなさんが話題にし続ければ、そうなるだろう。だが私はそうさせない。今日以降、一切この話題を持ち出すつもりはない」

ワシントンでのはじめてのシーズンで、リベラHCはチームを予想だにしていなかったポストシーズン進出まであと一歩のところまで導いた。6勝8敗という戦績は、普通の年であればポストシーズンなど考えられないだろう。だが今年はいろいろな意味で普通ではない年であり、その1つはNFC東地区に見られるレベルの低さだ。

6勝8敗でありながらディビジョントップに位置するワシントンは、現地20日(日)にフィラデルフィア・イーグルスとニューヨーク・ジャイアンツがそれぞれの試合で負けたことにさらに助けられた。一方でダラス・カウボーイズは2連勝を挙げてワシントンに迫っている。第15週にシアトル・シーホークスに敗れて連勝が4でストップしたワシントンにとって、ここでの勝利があれば残りの2週間はもう少し気楽に過ごせていたかもしれない。

だがそんな“たられば”とは裏腹に、ワシントンはディビジョンライバルとの1試合分のリードを守るために必死で戦い続けなければならない。つまり、目標を目の前にして郷愁や思い出に浸っている余裕は一切ないということだ。

リベラHCは「私が次の試合で気持ちを向けているのはこの組織だ」と述べている。「今は私の個人的な立ち位置よりもこの組織が大事だ。本気で言っている。下の階にはプレーオフに出たいと思っている53人の選手とコーチたちがいる。お互いのため、そして自分のためにそれを果たしたい。だから集中すべきは試合そのものだ」

シーズンが始まって1、2カ月経った頃は、ワシントンがクリスマス直前に自力でディビジョン優勝を果たせるチームだとは誰も思っていなかっただろう。ワシントンは最初の5試合を終えて1勝4敗となり、負けた試合はどれも大差をつけられている。クオーターバック(QB)のアレックス・スミスを(必要に迫られて)起用してようやくチームにはポストシーズンへの兆しが見え始める。

リベラHCはチームが1勝4敗だった時にすでにその可能性を見出していたと言う。それはNFC東地区の他のチームがあまりにも見苦しい状態だったからだ。当時のことを振り返り、リベラHCは次のように述べている。

「第5週でこのディビジョンを見渡した時、“プレーオフへのチャンスがあるかもしれない”と思えた。どこのチームも3勝1敗とか4勝0敗といったスタートを切っていなかったんだ。だから“ワオ。チャンスがある”と思った」

「だからそのチャンスにかけているところだ。そしてそこに焦点を当て続けたいと思っている。これはこの組織が勝利を挙げてプレーオフに進むかどうかだ。ロン・リベラが勝ったり、リベンジを果たしたりといった話ではない。それは最も望んでいないことだ」

リベラははじめてHCに就かせてもらい、第50回スーパーボウル出場を果たしたパンサーズにはたくさんの恩があることも認めている。しかし、月曜日に繰り返し主張したように第16週はリベラHCが古巣と対戦するというものではない。10月上旬にはじめてその可能性を感じた目標を成し遂げることである。

【R】