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“ショッキング”なプレーオフ戦線に残れて“良かった”とコルツHCライク

2020年12月23日(水) 15:35

インディアナポリス・コルツ【NFL】

まだディビジョン内の決着がついていないAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)のチームたちは、今ごろ手に汗を握る思いだろう。

インディアナポリス・コルツのヘッドコーチ(HC)フランク・ライクもその1人だ。ライクHC率いるコルツは、近年まれに見る混戦のプレーオフ戦線の渦中にいる。AFC南地区で同率トップに位置していると共に、ワイルドカードを獲得できるチームの中では一番の戦績を収めている。そしてこのままだと、負けを喫した時点でプレーオフ進出の可能性がなくなる。

もしレギュラーシーズンが今日終わっていたなら、コルツは6番目のシード権を獲得できていた。今季から各カンファレンスに3つ目のワイルドカードの枠が追加されたため、悪くはない位置取りと言える。しかしながら、現実にはコルツは残り2週間で一歩間違えればこれまでの努力が水の泡となる状況だ。

ライクHCは「ショッキングだ」と『Indianapolis Star(インディアナポリス・スター)』に話した。「それは奇妙な意味で。“このような状況で良かった”ということだ。われわれの目標は高い」

コルツが今季のAFCからプレーオフに進出するためには天文学的な結果を必要としている。これまでのプレーオフ形式に従えば、9勝以上の勝利を収めた2つのチームがほぼ確実に地元へと送り返されることになるような状況だからだ。2020年から追加された新たな枠によってプレーオフ進出は以前より容易になるはずだが、このシーズンに限ってはそうではない。

いくつかの展開によっては、今から2週間以内に事態は一層複雑になっているかもしれない。第16週でコルツがピッツバーグ・スティーラーズに勝ち、第17週でジャクソンビル・ジャガーズに圧勝し、12勝4敗でレギュラーシーズンを締めくくれたとしても、プレーオフを逃す可能性がある。ディビジョンの同率1位に位置するテネシー・タイタンズが2勝を挙げた場合、ワイルドカードチームとしてその座を奪うからだ。コルツがこの後の2戦で1勝1敗となった上、ボルティモア・レイブンズが2勝、クリーブランド・ブラウンズが1勝1敗、そしてタイタンズが2勝または1勝1敗という条件が重なると、確実にプレーオフ進出がなくなる。

近年で最も奇妙な年といえる今季は、追加のプレーオフ枠が設けられたにもかかわらず、11勝5敗の戦績でもプレーオフ進出が叶わない状況となっている。

ライクHCは「われわれが目指すところにどうやって辿り着くかは、まずピッツバーグ・スティーラーズのことを考えてからだ。ビデオを見てどういう作戦を立て、水曜日にどういう練習をするかに集中する。どうやって基本的なフットボールをさらに身につけてチームとして戦うかを考え、そして些細なこともしっかりやる」と述べている。

ライクHCの言う通りだ。コルツが2勝すれば上述の通り、プレーオフへの道が残される。ブラウンズとタイタンズも同様だ。すでにシーズン序盤で対戦しているこの3チームが残りの2戦であいまみえることはない。それぞれが自分たちのやるべきことをやって、後は流れに身を任せるしかないのだ。

「われわれが十分に強ければ、そこへ辿り着ける」とライクHCは話した。「どうやって十分に強くなるかは、毎日より良くなることに集中するしかない」

【R】