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レギュラーシーズン300戦目を前に「幸せ」とバッカニアーズQBブレイディ

2020年12月25日(金) 15:30

タンパベイ・バッカニアーズのトム・ブレイディ【AP Photo/Jason Behnken】

現地26日(土)にミシガン州で行われるタンパベイ・バッカニアーズ対デトロイト・ライオンズの試合は、クオーターバック(QB)トム・ブレイディにとって新たなマイルストーンとなる。

将来の殿堂入りが約束されているブレイディは、今はなきライオンズのホームスタジアム、ポンティアック・シルバードームでプロデビューを果たした。2000年のサンクスギビングゲームとなったその試合でブレイディはルーキーとしてリリーフを務め、チームと共に大敗を喫する。そして土曜日にブレイディはデトロイトのフォード・フィールでレギュラーシーズン300戦目となる試合に臨む。

「かなりすごいことだと思っているよ」とブレイディはチームの公式サイトにコメントしている。

「数字やそういったものにはとらわれないようにしている。ただ30年という長い間、フットボールは僕の人生の中でとても重要な存在であり続けているということだ。チームメイトと切磋琢磨できること、ファンのために戦うこと、そして何よりこのゲーム自体が好きでたまらない。試合のニュアンスやこれまでに築いてきた人間関係、数々の思い出すべてが大好きだ」

ミシガン大学出身のブレイディは、彼が史上最高のQBに成長する一助を担った州で記念すべき300戦目を迎える。

ブレイディは「ミシガンではたくさんのことを学んだ」と切り出し、次のように続けた。

「生まれ持った才能はなかったから、ミシガンは僕にとっては最高の練習場だった。全て自分で勝ち取りにいかなければならない。チームメイトやコーチの信頼を得られるかも自分次第。それはまさに僕が大学でプレーするためにやらなければならなかったことだ。プロになって機会が巡ってきた時もその辺は変わらないと思っていた。プレーする機会を手に入れたら、いつも後ろは振り返らないようにしている。20年以上経った今も、過去を振り返るようなことはあまりしない」

ブレイディが残り2試合に出場してシーズンを終えられれば、元キッカー(K)のジョン・ケイシーと並んで歴代11位の試合数をレギュラーシーズンでプレーしたことになる。Kタイプ以外で10位以内に入っている選手としては、元QBのブレット・ファーブとジェリー・ライスに続く。

バッカニアーズは低迷中のライオンズに勝つことでプレーオフへの道を確実なものにできる。そうなれば2020年はブレイディにとって12年連続のプレーオフ進出となる。これまでの11シーズンはすでにスパーボウル時代におけるQBによる最長記録だ。第1週に膝のけがを患った2008年以来の連続出場となる。

バッカニアーズのオフェンスは安定したボール運びに苦戦してきた。後半には勢いを見せたものの、無気力なスタートを切った先週の試合はまさにそれを象徴している。だが失点で最下位に位置するライオンズが相手であれば、ブレイディ軍団も波に乗れるだろう。

ブレイディはここ5試合でいずれも2回以上のタッチダウンパスを記録しており、第10週から通算12回のパッシングタッチダウンを決めている。この連続記録は2015年にマークした9試合に続いて2番目となる。一方でライオンズのディフェンスは今季に29回のパッシングタッチダウンを相手に許しており、NFL内で同率の下から4番目に位置する。

ブレイディにとってレギュラーシーズン300試合に到達したことは、彼の有名な長い選手生命の証である。G.O.A.T.はそれでも引退まではほど遠いと考えている。

「43歳になってもプレーできているのはとても幸せなことだ」とブレイディは語った。「僕にとっては変わらずチャレンジだ。肉体的にも精神的にも、そして感情的にもチャレンジがある。だから好きなんだ。今もまだプレーできて、そんな僕をサポートしてくれるチームがいるというのは最高だね。僕も試合に出て仲間のためにベストを尽くしたいと思っている」

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