NFC東地区の優勝は誰の手に・・・予測不能な結末は最終戦で決着へ
2020年12月28日(月) 14:092020年シーズンのNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)東地区の物語にモラルがあるとすれば、事実上、不可能はない、ということになる。
例えば、ニューヨーク・ジャイアンツの場合、今季序盤4戦は各試合でわずか3回のタッチダウンしか挙げられずに5連敗を喫し、なんとか1勝したものの序盤8戦で1勝7敗の戦績となり、シーズン第16週を終えて3連敗中ながら、それでもシーズン最終週を前に、いまだ地区優勝のチャンスを残している。
例えば、ダラス・カウボーイズの場合、開幕から9週目までに7敗したほか、NFL史上最低の成績を記録するディフェンスが一時5試合連続34失点以上を喫したものの、こちらもまたシーズン最終週を前に地区タイトルの可能性がある。
例えば、ワシントン・フットボール・チームの場合、開幕週こそ快勝したが、その後の8試合で7敗を記録し、先発クオーターバックは4試合を経て交代、負傷も相次ぎ、さらに2人の先発QBが誕生した。加えて、今や4人目の先発QB――今月始めにはフットボールを離れ、オールド・ドミニオン大学の期末試験をオンラインで受けていた――の可能性も浮上しているが、ワシントンもまた地区優勝のチャンスを得たまま最終戦を迎える。
NFC東地区の4チームが戦ってきた試合を合計すると60試合、オフェンスとディフェンスを合わせて3,800回以上のスナップがあり、スコアは1,200点を超える程度ながら失点は1,500をわずかに超えている。それでもなお、この地区がどのような結末を見るのか予想が難しい。とはいえ、3つだけはっきりしていることがある。ひとつはフィラデルフィア・イーグルスだけがすでにプレーオフの可能性が消滅していること、最終的な地区優勝チームも確実に負け越していること、今後をコントロールできる点ではワシントンだけが唯一、ステアリングホイールのグリップを握っていることだ。
シーズン第16週を終えて6勝9敗のワシントンはレギュラーシーズン最終戦でイーグルス(4勝10敗1分)に勝利すれば自動的に地区優勝を決めてプレーオフも確定できる。もしこれが失敗した場合、カウボーイズ対ジャイアンツ戦の勝者がポストシーズンへの切符を手にすることになる。カウボーイズは最終戦を前に6勝9敗でワシントンに並ぶが、今季の対戦2試合ともをワシントンが制しており、ジャイアンツは5勝10敗で最後の地区ライバルとの一戦に挑む。
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