FAとなる将来について「すべて検討中」とベアーズWRロビンソン
2021年01月12日(火) 11:51シカゴ・ベアーズのワイドレシーバー(WR)アレン・ロビンソンの活躍は、ここ2シーズンにおけるベアーズオフェンスの不振によって多くの者に見過ごされている。だが、新しい契約交渉でその功績が無視されることはないだろう。
新しい契約はベアーズとのものとは限らない。あと数カ月でベアーズとの3年契約が終了するロビンソンは、同時にフリーエージェント(FA)となる。今季に自己ベストに続く102回のキャッチと1,250ヤードを記録したことを考えると、契約金はそれなりの額になるだろう。問題は、昨年が何らかの指標になるならば、ロビンソンがベアーズとの長期契約に前向きな姿勢を示す理由があまりないということだ。
『ESPN.com』によると、ロビンソンは現地11日(月)に「個人的にはこれまでの365日の間に何らかの形で進める機会はあったと思う」と記者団に話したという。
しかしながら、ベアーズとロビンソンはそのような機会を活かすことはなかった。シーズン序盤には一時期そのことについて不快感を露わにしていたロビンソンだが、結局2020年シーズンが終わるまでお預けとなった。そしてワイルドカード戦でニューオーリンズ・セインツに21対9で敗れたことでシーズンは終わりを告げ、ロビンソンとベアーズがその関係を維持できる期限が刻一刻と迫っている。
両者の話し合いがまとまらなければ、ロビンソンはフランチャイズタグの理想的な候補といえる。だが他の現役選手と同じように、それはロビンソンとしては最も避けたい状況だろう。フランチャイズタグは自分の条件に合うかと聞かれたロビンソンは、自分に不利になるような発言は避けた。
「黙秘権を行使する」とロビンソンは『Chicago Sun-Times(シカゴ・サン・タイムズ)』に答えている。
ロビンソンの記録は決して軽視できるようなものではない。過去2シーズンではそれぞれ1,100ヤードを超え、2019年から2020年にかけて合計13回のタッチダウンをマークしている。さらに昨季のコーナールートでのヤード数ではリーグトップに立つ。ミッチェル・トゥルビスキーとニック・フォールズの2人のクオーターバック(QB)と共に、そして安定しているとはとても言えないオフェンスの中でこれらの記録を達成したことを忘れてはならない。レシービングヤード数でロビンソンはリーグ全体で9位に入り、パスゲームでは十二分に貢献できるレシーバーであることを証明している。
高額契約にふさわしい選手であることは間違いなく、ロビンソン自身もまだしばらくプレーを続けたい様子を伺わせているが、将来については「すべて検討中」とコメント。その声色から判断すると、ベアーズに戻ってくるとは思っていないようだ。少なくとも彼の理想的な条件では。
ロビンソンは地元のラジオ番組『The Score(ジ・スコア)』に出演した際、「この街とこの組織はとても好きだ」と話している。「残念ながら、契約が絡むこういう状況は、それだけではどうにもならない。好きかどうかよりも重きを置かなければならないものがある」
今シーズンにトゥルビスキーもフォールズも期待にそぐわなかったため、ベアーズはQBの今後も考えなければならない。加えて、コーチ陣や場合によってはフロントオフィスも含め、他の分野でもこの先の対応を決める必要がある。
いずれにせよ、ロビンソンの優先順位は高いものと言えよう。それがベアーズにとっての優先事項なのか、あるいは他の有力チームにとってなのかはこれから要注目となる。
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