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幸先の良い出だしが実らずに終わったシーズンを嘆くスティーラーズHCトムリン

2021年01月12日(火) 14:29


ピッツバーグ・スティーラーズのヘッドコーチ(HC)マイク・トムリン【NFL】

最終的なスコアとしては48対37でクリーブランド・ブラウンズに敗北したものの、11ポイントという差はピッツバーグ・スティーラーズがサンデーナイトに崩壊した様を語り尽くしてはいない。

スティーラーズのヘッドコーチ(HC)であるマイク・トムリンはシーズンを終わらせることになった試合での、そして、それに至る数週間でのチームの退行ぶりを説明するのに苦戦していた。シーズン初めと、落胆に終わった最後との最も大きな違いは何か聞かれたトムリンHCは次のように答えている。

「ただ足りなかった。われわれは彼らを十分な環境に置けなかった。十分なプレーができず、重要な局面で特にそうだった。われわれは計画倒れに終わった一団だった」

11勝0敗でシーズンをスタートさせながらもラスト6戦中5試合を落としたチームにとって、今回の敗北は長く響くことだろう。とくに、それがどう始まったかを思えばそうだ。この試合のオープニングドライブで、長きにわたって共にプレーしてきたクオーターバック(QB)ベン・ロスリスバーガーとセンター(C)モーキス・パウンシーの間でスナップのミスがあり、エンドゾーンでのブラウンズによるファンブルリカバリーに至った。

ブラウンズが最初の3つのポゼッションをやすやすとタッチダウンドライブに仕立て上げた一方、スティーラーズはファンブルに続いてインターセプトを喫し、パントと2回目のインターセプトを経て、第1クオーターの終わりには28対0という状況に直面していた。

そこからスティーラーズは猛烈な反撃に出る。しかし、試合の勝利にも、まとまりのないプレーを巻き返すにも至らなかった。

昨シーズン中盤からNFLで最高の部類に入ると見なされてきたディフェンスは、2013年シーズン第9週(55ポイント)以来で最多の得点を失した。また、ロスリスバーガーはプレーオフではキャリアワーストにあたるインターセプト4回を喫している。

「言うべきことはあまりない。ただ、今夜のわれわれのパフォーマンスは十分ではなかった。コーチングの問題でも、プレーの問題でもない」とトムリンHCは言う。

「ターンオーバーゲームのせいにすることもできるが、細かい部分で言えば、他の多くの部分やコミュニケーションが十分ではなかった。われわれにとって、とにかく良い夜ではなく、脱落したというだけの話だ」

2008年シーズンの最後に第43回スーパーボウルで勝利して以来、トムリンHCのチームはプレーオフで5勝7敗を記録してきた。最後にプレーオフの深いところまで駒を進めたのは、AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップ戦でニューイングランド・ペイトリオッツに敗れた2016年シーズンだ。

再びプレーオフでとん挫したスティーラーズには、厳しい決断の待つオフシーズンが控えている。もう一度旅が始まるにあたり、トムリンHCは有望なシーズンが満たされないで終わったことに対する全面的な責任を受け入れた。

「しかたがない。われわれの記録は記録だ。自分たちのパフォーマンスはそうとして受け取るしかない。そこから逃げはしない」とトムリンHCは話している。

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