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QBブレイディ撃破に意気込むチーフス守備陣

2021年01月26日(火) 10:05


カンザスシティ・チーフスのフランク・クラーク【AP Photo/Reed Hoffmann】

クオーターバック(QB)パトリック・マホームズと、高く評価されるカンザスシティ・チーフス攻撃陣は、多くの注目を集めている。それは当然のことだ。ヘッドコーチ(HC)アンディ・リードのクルーたちはあたかも止められないかのような記録を築いてきた。とは言え、そろそろチーフス守備陣に同じ光を当てる頃合いだ。

現地24日(日)に38対24で勝利した試合において、守備コーディネーター(DC)スティーブ・スパグニョーロ率いるディフェンス陣はバッファロー・ビルズのQBジョシュ・アレンをシャットダウンした。2020年にアレンのパス成功率が60%を下回ったのはこの試合を含めて3度のみであり、ワイドレシーバー(WR)ステフォン・ディッグスは勝負がほぼ決した終盤まで抑え込まれている。

チーフスの守備陣には、それが可能なのだ。

カバレッジはどうか? チーフスのセカンダリーはビルズのWRたちをぴったりと覆い、アレンの投球先をすべてふさいでいた。セパレーションを確保することに優れているはずのビルズのワイドアウトたちには、海中の洞窟よりも乏しい光しか届かなかった。

パスラッシュ? チーフスのフロントはアレンを最初から最後まで苦しめ続けた。サック4回に加え、QBヒットは11回を記録している。ミドルではディフェンシブタックル(DT)のクリス・ジョーンズが止めようのないモンスターとなり、どんなボックススコアでもその価値を表せないほどの惨事を引き起こした。ディフェンシブエンド(DE)フランク・クラークはエッジからのスピードをもってアレンに2回の重要なサックを決め、ビルズの立て直しプランのすべてをつぶしている。

第55回スーパーボウルに向かうにあたり、チーフス守備陣は多くの人々が考えている以上の働きを見せている。別次元の攻撃陣の陰に、その存在が隠れてしまっているだけだ。

2回のサックにものを言わせたクラークだったが、スーパーボウルでの対決を前に、QBトム・ブレイディとバッカニアーズについては多くを語らなかった。

『USA Today(USAトゥディ)』のジョリ・エプスタインにブレイディに向かって何か言うことはあるか問われたクラークは「ないね」と応じた。

「彼に言うことは何もない。スーパーボウルの日曜日にぶっ倒してやるさ」

アレンの印象的な2020年シーズンを残念な形で終わらせたチーフスは、次にG.O.A.T.とその武器たちをタンパで撃破しようとしている。

チーフスが最後にプレーオフで敗れたのは、2年前のAFCチャンピオンシップ戦でニューイングランド・ペイトリオッツとブレイディに対峙したときだった。その日、チーフスの守備陣はブレイディを止めることができなかった。オーバータイムで敗北したその試合から、彼らは進歩を続けている。

2年たった今、チーフスは43歳のブレイディをスローダウンできる位置にいると確信しているようだ。

チーフスが擁するオールプロのセーフティ(S)であるタイラン・マシューは「俺たちのチーム次第で、コーチたち次第なんだ」と話した。

「使うことのできる情報が大事で、それをフィールドに持ち込むこと。コーチを理解し、信じること。彼らのプランとゲームプレーを信じること。そこからは俺たちが出て行って、ゲームプランを実行する番だ」

「いつも最高の位置にいるとは限らないし、プレーを決めるために戦略以上のことをやらなきゃいけないときもある」

シーズン第12週にバッカニアーズに勝ったとき、チーフスはバッカニアーズに最初から大きなリードを築き、ディフェンスは試合開始から4連続パントを相手に強いて、そのうちの3回が3アンドアウトだったのに加え、TB12を2回インターセプトした。それでもブレイディは試合終盤にいくらかの流れを見いだし、345ヤードを投げてタッチダウン3回を決めている。

「われわれはまだ良くなれる」とリードHCは述べた。

「今日は少しおかしな具合になってしまったところもあったが、それでも予定通りに進め、悪いことよりも良いことの方が多かった」

「この仕事には農夫に似たところがあってね。仕事に終わりはないんだ」

チーフスのディフェンスはシーズンを通して静かに仕事を完了してきた。今、スーパーボウルの舞台で、スパグニョーロDCにはブレイディを困惑させるチャンスがもう一度めぐっている。

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