ラムズはQBゴフのトレードに「ショックを受けている」とDTドナルド
2021年02月04日(木) 15:15クオーターバック(QB)ジャレッド・ゴフのトレードは、元チームメイトのランニングバック(RB)トッド・ガーリーを驚かせることはなかった。だが今のチームメイト、そして最近元チームメイトになったばかりの面々は唖然(あぜん)としている。
その1人はオールプロとプロボウルの両方に選ばれているディフェンシブタックル(DT)のアーロン・ドナルドだ。
ドナルドは「全員がショックを受けていたのは間違いない」と『Dan Patrick Show(ダン・パトリック・ショー)』に出演した際に話した。「でもスタッフォードは素晴らしいQBだ。彼がこのチームに入ってくれてうれしい。ベテランとしてこのゲームをよく知っているし、長い間レベルの高い環境でプレーしてきた選手だから。これはラムズの組織がビジネスとして下した判断だ。俺はいつまでもゴフのことが大好きだし、俺にとっては兄弟も同然だ。チームとしては思うようにいかなかったから、何かを変えようとしたんだろう」
その変化の1つは、ドナルドが触れた通り、QBマシュー・スタッフォードの獲得だ。スタッフォードはベテランとして何度かプレーオフで戦っているものの、ポストシーズンでの勝利経験はない。先週末にトレードされるまでキャリアの全てをデトロイト・ライオンズにささげてきた。ロサンゼルス・ラムズは今季にワイルドカードでポストシーズン進出を果たし、初戦でシアトル・シーホークスを下しながらもディビジョナルラウンドではグリーンベイ・パッカーズに敗れている。スタッフォードはすぐにでも意義のある試合でプレーすることができるだろう。
ゴフはというと、暖かく天候に恵まれたロサンゼルスから、寒く曇りがちな冬のデトロイトへと向かった。幸いにもライオンズはドームでプレーしているが、この時期に霜でおおわれたフォード・フィールドの窓ガラスから太陽がのぞくことは滅多にない。このトレードはゴフにとってラムズとの浮き沈みに終止符を打つ形となった。ラムズは2016年に全体1位指名でゴフを獲得し、彼を中心にスーパーボウル出場を果たすも、新しいQBが必要だと判断したのだ。
ロサンゼルスでのゴフの最後の数カ月についてドナルドは次のように語った。
「いろいろなことを言われていたと思う。先発QBになると、うまくいかなかった時には非難の対象になるんだ。俺はゴフの悪口は言わない。俺たちは兄弟だから。これからも連絡を取り合ってはいつでも話すさ」
「デトロイトでの彼の活躍を祈っているよ。うわさされているネガティブなことは気にしていない。彼には明るい未来、フレッシュなスタートが待っている。新天地でも成功することを願っている」
ゴフが立て直しを図るライオンズを引き継ぐ準備を進める一方で、スタッフォードはそのライオンズを離れる。ライオンズはここ数年間、方向性がないも同然の運営を行っており、スタッフォードはいら立ちをため込んでいたに違いない。スタッフォードはヘッドコーチ(HC)ジム・コールドウェルの指揮下でポストシーズン進出を果たす。その後プレーオフを逃したことによりコールドウェルHCが解任されるのを目の当たりにし、マット・パトリシアがHCになってからはチーム全体が下り坂を辿っている。
スタッフォードはこれから南カリフォルニアで新しいフットボール生活を謳歌することになる。
ライオンズのRBディアンドレ・スイフトはスタッフォードについて「彼を祝福している」と『The Athletic(ジ・アスレチック)』のクリス・バークに述べた。「L.A.は素晴らしいリーダー、戦士、ファイター、そしてコンペティターを手に入れた」
ラムズで即戦力として期待されるスタッフォードにとって、競争がカギを握ることになるだろう。ドナルドを中心に、スタッフォードは新しいチームメイトとなるラムズの攻守両陣営から絶大なサポートを受けることになる。
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