チーフスのパフォーマンスを上回ったバッカニアーズ守備陣
2021年02月09日(火) 00:59タンパベイ・バッカニアーズのラインバッカー(LB)デビン・ホワイトがカンザスシティ・チーフスのクオーターバック(QB)パトリック・マホームズの目を読み、タイトエンド(TE)トラビス・ケルシーの前に躍り出てインターセプトしたとき、QBトム・ブレイディとバッカニアーズ攻撃陣が勝利のフォーメーションで残り時間を使い果たすことが可能になった。
バッカニアーズが第55回スーパーボウルで挙げた31ポイントや、ブレイディが新チームでの初年度にタイトルを獲得したことに焦点を合わせることはできる。しかし、勝利の真のエッセンスは、9という数字に見えてくる。ディフェンディングチャンピオンであるチーフスがこの試合で挙げた得点だ。
過去3シーズンのほとんどにおいて、チーフスを倒すには少なくとも30ポイントが必要だと言われてきた。なぜなら、それが毎分のごとく得点するチーフス攻撃陣に見込まれるポイントのベースラインだからだ。彼らを止めることなどできない。望みはそれを上回る得点で抑え込むことだけだった。
しかし、バッカニアーズ守備陣は挑戦した。11月にチーフスに敗れた際、第1クオーターに17ポイント取られたこともそれを後押しした。バッカニアーズ守備陣には、チーフスがなし得る最高のものを見たことが分かっていた。そして同時に、チーフスの方はベストの自分たちを見ていないことに、彼らは揺るぎない自信を持っていた。
LBラボンテ・デービッドは「自分たちに疑いがもたれているのは分かっていた。でも、俺たちには彼らを相手にフットボールがプレーできるとも分かっていた。敬意は持たなきゃいけない。彼らは素晴らしいフットボールチームだ。でも、俺たちは自分たちも素晴らしいフットボールチームだと分かっていた。シーズン第12週の試合で彼らが俺たちに何をしたかを振り返るだけで、俺たちは彼らがやりたいことを取り除くことができたし、ただ出ていって楽しむことができた」と話している。
11月の対戦ではチーフスのワイドレシーバー(WR)タイリーク・ヒルが第1クオーターで203ヤードをマークし、2回のタッチダウンを決めた。試合全体ではキャッチ13回、269ヤードとなっている。しかし、現地7日(日)の試合では前半でキャッチ1回、5ヤード、全体ではキャッチ7回と73ヤードに抑えられた。
バッカニアーズ守備コーディネーター(DC)のトッド・ボウルズは「タイリークやケルシーのことは大いにリスペクトしている。しかし、われわれは最初の試合や、そのほかの試合を研究し、素晴らしいゲームプランを立てた。そして、皆がそれに完璧に従った。彼らはそれを信じ、実行した。ほとんどの部分で、実に良かった」と述べている。
チームの在籍歴が最も長い部類に入るバッカニアーズで9年目のデービッドにとって、プレーオフに進出することが願いのすべてだった。バッカニアーズは昨季までの8シーズンでそれに失敗してきた。
「信じられない感覚だ」とデービッドは言う。
「このゲームをハイレベルでプレーすることは、子どもの頃に夢見たすべてだった。ワールドチャンプと呼ばれ、このゲームをこれまでにプレーした中でもベストのチームの一員として歴史に残る。今は毎回それを俺の名前につけなきゃいけないんだぜ。ラボンテ・デービッド、ワールドチャンピオンってな」
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