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レイダースQBマリオタのトレード可能性は大幅に低下

2021年02月25日(木) 09:19

マーカス・マリオタ【AP Photo/David Zalubowski】

クオーターバック(QB)をめぐる状況は急速に変わっていく。

1週間前にはトレード濃厚だったQBが、次の週にはそれほどでもなかったりする。

ラスべガス・レイダースのバックアップQBであるマーカス・マリオタは、このオフシーズンにトレードされる最新のQBになりそうだった。サラリーキャップの減少を受けて節約しなければいけない現状、そして、マリオタが昨年に1試合の出場で見せたプレーに基づき、元1巡目指名選手であるマリオタがつなぎ役の先発QBとしてトレードされる可能性が浮上していた。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが“NFL NOW(NFLナウ)”で報じたところによれば、マリオタのトレードマーケットはその契約に含まれるインセンティブの影響で“かなり干上がっている”という。

「数日前には現実的にマーカス・マリオタは移動することになりそうだった。チーム側が関心を持っていたのも知っているし、それらのチームはマーカス・マリオタ獲得の可能性についてラスベガス・レイダースに連絡を取っていた。状況はやや盛り下がっている。各チームにはマーカス・マリオタ獲得への大きな関心があるものの、問題が一つある。彼の契約を見てみよう。彼は今年、1,000万ドル(約10億6,000万円)を少し超える額を受け取ることになっている。彼が後任への橋渡し役の先発QBとなったとして、実際にそれが彼の果たす役割と見られており、それならば悪くない。実際のところ、そうなら問題ない」

「問題はインセンティブに基づくものだ。先発としてシーズン全体をプレーすることになれば、彼はさらに1,200万ドル(約12億7,000万円)を手にする。したがって、マーカス・マリオタに対する報酬は2,000万ドル(約21億2,000万円)を超える。現状において、特に彼を獲得するためにドラフト指名権も譲り渡すことを踏まえれば、各チームにとってそれほどの価値はない。トレードマーケットはかなり干上がってきている」

契約を引き受けるチームがなかった場合、現時点でサラリーキャップをオーバーする見込みのレイダースは苦渋の判断でマリオタをリリースするかもしれない。マリオタをカットすることで、チームはデッドマネーなしで1,135万ドル(約12億円)を節約できる。デレック・カーが先発の座を確固たるものにしており、レイダースにはマリオタほど高額なバックアップを維持するほどの贅沢ができないだろう。レイダースには特にディフェンス面で、ロースターを強化する必要がある。

ラポポートはリリースの方がマリオタにはふさわしい可能性があると指摘。自ら行先を選んで新契約を交渉し、さらなる保証分を獲得することもできるのがその理由だ。

とは言え、これらの推測もすべてオフシーズンの流れの一つに過ぎない。

マリオタはほぼトレード確実だった。そこから地球が何周かして、今度はカットの可能性が取りざたされている。

今度話題に上るときには、また違った状況になっているかもしれない。

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