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「ゲームマネジャーも悪くない」とセインツQBウィンストン

2021年03月30日(火) 15:18


ニューオーリンズ・セインツのジェイミス・ウィンストン【AP Photo/Brynn Anderson】

何年もの間、クオーターバック(QB)ジェイミス・ウィンストンはガンスリンガーとして知られていた。ハイズマントロフィーを受け取ったとき、カレッジでナショナルチャンピオンシップを制したとき、そして、タンパベイ・バッカニアーズからの全体1位指名でNFL入りし、ルーキーながらもプロボウルに選出されたときも、そこに問題はなかった。

しかし、セインツでの2シーズン目に備える中で――そして、テイサム・ヒルとの競争が控える中で――ウィンストンはリブランドしようとしている。NFL史上初めて同一シーズンにタッチダウン30回とインターセプト30回を記録した選手であるウィンストンは、爆発的な数字を記録することはなくとも、ミスを犯さない“ゲームマネジャー”になろうと努力している。

いや、実際は少し違う。

これから公開されるポッドキャスト『Huddle & Flow(ハドル&フロー)』の最新回の中で、ウィンストンは『NFL Network(NFLネットワーク)』のスティーブ・ワイチとジム・トロッターに「俺はゲームマネジャーだと見なされたいと思ったことはない」と話した。

「だけど、ゲームマネジャーというのも悪くない。それはプロのQBであるということに伴うものだと思う。自分にできることをやるだけではなく、やるべきではないことを避けられるようにすること。やっちゃいけないことと自分にできることの対比みたいな感じだ」

ウィンストンは昨年にバッカニアーズの先発を務めてきた5シーズンにおけるターンオーバーのテープを確認する中でそういった考えに行きついたという。フロリダ州立大学時代からターンオーバーの傾向があったウィンストンは、大学とNFL最初の4年間でインターセプト率が3%だった。その数字は2019年シーズンに4.8%へと跳ね上がる。これはブルース・エリアンスヘッドコーチ(HC)によるQBの育成と、“リスクを冒さなければビスケットは得られない”というアプローチが結びついた結果だったのかもしれない。

映像を繰り返し確認したウィンストンは、30-30のシーズンは“例外的”なものだったと考えている。

「新しいオフェンスが理由だったのかもしれない。俺が自分の力を示そうとしていたせいだったのかもしれないし、俺が多くのものを求めてプレーしていたからかもしれない。今でも俺を悩ませるんだ。俺がしようとしているのは、そういうものを除外すること。NFLのQBである中で俺が考えついたのはこうだ。才能がある選手は、これができる、あれができる、と自分で言うプレーがたくさんある。だけど、俺はゲームをどう管理するかに力を入れて学んでいる」

ウィンストンはそういった転換をするには理想的な環境にいる。ウィンストンには将来の殿堂入りが確実なQBであるドリュー・ブリーズから直接に学ぶ機会があった。これは、身体能力が減退していく中でもハイレベルなパフォーマンスを続けるため、このポジションにおけるより細かい部分を極めるという部分でのケーススタディだった。ウィンストンの腕にはまだ才能が宿っているものの、そのゲーム運びは同様にポケットの内部から勝つということを前提としている。

ウィンストンに必要なのは、より優れた決断をするということだけだ。

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