ニューイングランド・ペイトリオッツは少なくとも今のところ、クオーターバック（QB）キャム・ニュートンと再び組んでいる。しかし、だからといってペイトリオッツがトム・ブレイディの離脱や、ブレイディが7度目のスーパーボウル制覇を果たしたことにもう痛みを覚えていないというわけではない。

ブレイディが最新のタイトルを祝ってボートから別のボートへとフットボール界で最も得難いトロフィーを放り投げる間、ロバート・クラフトオーナーとペイトリオッツの面々は自宅にとどまり、2021年シーズンをどう続けていくべきかを決定しようと思案していた。その結果、ペイトリオッツはフリーエージェンシー（FA）に立て続けに資金を投じ、ロースターの各所に空いた穴を埋めている。――ただ一つ、QBポジションを除いては。

その場所に戻ってきたのは、今回も1年契約を結んだニュートンだった。報酬は2020年よりも上がるものの、この状況が示すのは、ニュートンが長期的なQBとして見られているわけではないということだ。クラフトオーナーは現地31日（水）、『NBC Sports Boston（NBCスポーツ・ボストン）』に次のように語っている。

「いずれかの方法でわれわれはそのポジションを固めなければならない」

当然のことながら、ペイトリオッツは長期的に見て誰がブレイディの後継者なのかを見極める必要がある。ニュートンの2度の1年契約はそれにはあたらない。短期的な答えではあるかもしれないが、未来は分からないままだ。

おそらく、ペイトリオッツは4月に実施されるドラフトでQBの問題を解決しようとするだろう。7勝9敗という結果はポストシーズンに進めなかった一方で、QB獲得に絶好の位置につけられたわけでもなかった。全体15位指名権を持つペイトリオッツは、多くがトップ10以内で勝負をつけようとするQB獲得争いから外れている。彼らが狙っている選手が1巡目に中間まで残っていない限りは。

しかし、それはペイトリオッツが進んで引き受けるリスクかもしれない。ペイトリオッツは今、チームを構築済みであり、新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の影響を受けた昨シーズンよりも優れた力を発揮できそうだ。昨年は多くの実力者がオプトアウトした上、ニュートンがシーズン序盤に欠場を強いられている。第4週に欠場したことでリズムを失ったニュートンはその後3連敗を喫した。

「キャムのために言っておけば、私は昨年に彼が十分な武器を持っていたと確信はできない。そして、彼は感染し、多くのことが起こった」とクラフトオーナーは振り返っている。

ペイトリオッツはこのオフシーズンにやってきたことによって2021年に同じことを繰り返すのを避けられると期待している。しかしながら、それ以降のことについてはまだ明らかにされていない。ペイトリオッツにやるべきことはまだ多い。一方、フロリダではブレイディが古巣を後ろに残し、自分自身の目標を達成しようとしていることだろう。

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