49ers、QBガロポロに1巡目指名権の値付け
2021年04月03日(土) 11:13サンフランシスコ・49ersは鳴り物入りのクオーターバックを選び、当面の間はジミー・ガロポロを維持する体制を整えている。
それが誰であれ、新しいクオーターバックを慌てて確保する必要はなく、その点において49ersは有利な立場にあると言えよう。ガロポロを先発に起用しながらドラフト1巡目指名選手をベンチに座らせて学習させることも、関心を持つところから問い合わせがあればガロポロの最も高額な報酬を要求することもできる。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のマイク・ジアルディはガロポロ用の要求額は1巡目指名権だと報じている。
そのリターンは49ersが2017年にニューイングランド・ペイトリオッツからガロポロを引き抜くために手放したもの(2018年ドラフト2巡目指名権)よりも大きく、投資効果を最大限にすることが可能だ。
49ersは1週間前にマイアミ・ドルフィンズとのトレードで2021年NFLドラフトの指名順が12番から3番に上がっており、この取引を経てガロポロに1巡目指名権の価値を設定した格好だ。このトレード騒動の中で、NFLネットワークのスティーブ・ワイチは49ersのヘッドコーチ(HC)であるカイル・シャナハンから聞いた話として、ガロポロは49ersのプランに組み込まれたままだと報じた。今週はじめにはシャナハンHCとジェネラルマネジャー(GM)のジョン・リンチが報道陣に対してそれを認めている。
たとえそうなるとしても、49ersがすぐにガロポロをトレードする必要はない。ガロポロは2022年まで契約下にあり、デッドキャップヒットも最小限で49ersの先発QBであることに変わりはない。49ersはガロポロを先発として続投させることやチームの計画に残したままにすることを含め、公のスタンスを抜け目なく採用してチームとしての影響力の損失を防いだ。
時間の経過とともに変わってくる可能性はあるが、パートナーシップが残り1年しかないことを考えると、49ersが可能な限り最高のリターンを求めて交渉するには理想的なタイミングと言えるだろう。必死になって49ersに連絡しようとするのは、よほどの事情を抱えるチームに限られそうだ。
そのチームとはペイトリオッツなのか。
『Over The Cap(オーバー・ザ・キャップ)』によると、QBキャム・ニュートンの1年契約は350万ドル(約3億8,700万円)しか保証されておらず、ベースは510万ドル(約5億6,400万円)とのこと。ジアルディはそれがバックアップの金額であり、先発の報酬ではないと指摘している。確かに、ニュートンは2021年にある程度のプレーを見込める適切な危機管理計画ではあるものの、ペイトリオッツはドラフト、フリーエージェント、トレードなど必要に応じてクオーターバックに付加的な手を打つことのできる立場にある。
ガロポロとペイトリオッツが再びタッグを組むとなれば、理にかなっているとも言えるが、1巡目指名権を必要とする場合はおそらくロジカルではない。つまり、最大風速の突風がふこうと乾燥した空気に包まれようと、49ersが瞬きできぬほどのにらみ合いに発展する可能性がある。
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