ニュース

新しいテキサンズディフェンスは「俺に向いている」と自負するLBローソン

2021年04月06日(火) 14:02

シャック・ローソン【AP Photo/Brett Carlsen】

ヒューストン・テキサンズではあまりにも変化が多いため、この段階ではいくつかの大きな改革が見過ごされている。テキサンズの組織変更の中でもあまり話題にならないのが、守備コーディネーター(DC)ラビー・スミスの新しいプランに基づいて、ディフェンスが3-4ディフェンスから4-3ディフェンスに変更される点だ。

3-4ディフェンスから離れるためにはディフェンス陣の選手を一から見直す必要がある。ディフェンシブエンド(DE)J.J.ワットがチームを去り、テキサンズはこの転換を補強するためにベテランラインバッカー(LB)のシャック・ローソンをマイアミ・ドルフィンズからトレードで獲得した。

ローソンは2016年のドラフトで1巡目指名を受けてバッファロー・ビルズに入団。当時のDCレスリー・フレイジャーが指揮するディフェンスで、ローソンはテキサンズが目指している陣形を経験している。

ローソンは「トレード先がテキサンズだと知った時はうれしかった。スミスDCがやろうとしているディフェンスは俺がビルズでやっていたのと同じだからね」と『Houston Chronicle(ヒューストン・クロニクル)』のアーロン・ウィルソンに述べている。

「このディフェンスは俺に向いている。だからこれは間違いなくウィンウィンだ。がむしゃらにプレーするさ」

3-4ディフェンスの場合はエッジを守れるアウトサイドLBとして、4-3ディフェンスではDEとして機能できるローソンは、ディフェンスの選手層が薄いチームにとっては貴重なベテラン選手と言える。クオーターバック(QB)を叩き潰せる選手を求めてドラフトしたビルズにとって、キャリア通算20.5回のサック記録しかないローソンは期待外れに終わった。一方でローソンは新ヘッドコーチ(HC)デビッド・カリーの下、スミスDCが打ち出すディフェンス方式のエッジで起用してもらえれば、自分の長所を最大限に活かせると信じている。

「カリーHCはビルズ時代に一緒だった。だから練習中の俺のトラッシュトークも聞き慣れているはずだ」とローソンは話す。

「彼らとはいい関係を築いていると思っているぜ。テキサンズに迎えてもらえてうれしい。本当に良かった。これからさらに信頼関係を深めてお互いをもっと知ることができればいい。きっとなるようになるさ。俺はあれこれ予測するのは好きじゃない。自分のやるべきことをやるしかないと思っている」

「俺にとってこれはまたしてもは新しいコーチ、新しい環境だ。いろいろと組織が変わったビルズやドルフィンズで同じことを経験してきた。新しい仲間を通して新しい出会いがあり、新しい価値観を知る。いい波も悪い波も一緒に経験することになるんだ。どのチームにも苦難がやってくる。それをどう乗り越えるかで真価が問われるんだ」

チームに変化をもたらす選手を切実に必要としているテキサンズのディフェンスで、まだ26歳のローソンにはそれを証明する最高のチャンスが巡ってきた。

「テキサンズは最高の状態のシャック・ローソンを手に入れた」とローソンは自信を見せる。

「今までの俺の中で最高のバージョンだ。毎日全力を尽くしてすべてのことにプライドを持って取り組む。俺はまだ若手の選手、頂点はこれからだ。俺のエネルギーのすべてを毎日チームに注ぐ」

昨季のテキサンズディフェンスはNFL内で30位。ワットがリリースされ、ディフェンシブラインの7人の中に大型選手はいない。LBホイットニー・マーシラスの仲間たちは皆、他へ移ってしまった。スミスDCがとどまることを決めたテキサンズのディフェンスは、紙面上ではパスとランゲームを止められる一流選手がたくさんいるようには思えない。コーチ経験が豊富なスミスDCの戦略が2021年に功を奏すかは要注目だ。

【R】