ドラフトで守備陣を補強したいカウボーイズ幹部
2021年04月21日(水) 19:482021年のNFLドラフトのトップ10はどの予想を見ても大半がオフェンスの選手だ。5人のクオーターバック(QB)がいようと、レシーバーの数が多かろうと、このオフシーズンにディフェンスの選手が高く評価されたことはほとんどない。
だが遅い順位での指名権をいくつか持っているチームにとって、トップのディフェンス選手が後に残ってくれていた方が好都合なこともある。
全体10位の指名権を持つダラス・カウボーイズは、ドラフトの展開によっては最も得をするチームになるかもしれない。
カウボーイズの上級副社長を務めるスティーブン・ジョーンズは現地19日(月)に出演したラジオ番組『105.3 FM The Fan(105.3 FMザ・ファン)』の中で、チームはドラフトでディフェンスを補強しなければならないという当然のことを認めた。
ジョーンズは「今年のドラフトはQBだけでなくオフェンス全体の選手層が厚いため、われわれにとっては絶好の機会が巡ってくると考えている」とチームの公式サイトで述べている。「これまでにも率直に言ってきたが、自分たちにとって有利な選択ができるのであれば、間違いなくディフェンスを補強したい」
散々な2020年シーズンを送ったカウボーイズディフェンスが選手を必要としているのは明らかだ。早い順位で獲得されるであろうQBの数は、カウボーイズの利害と一致していると言えよう。
ジョーンズはさらに「今年のドラフトは1巡目のQBが5人いるという予想でほぼ一致しているというのはありがたい話だ。なぜなら、われわれはオフェンスのカギとなる有望なQBとこの春にすでに契約を結んでいるからだ」と話している。
来る4月29日にカウボーイズはディフェンスの選手を選ぶことができるかもしれない。
コーナーバック(CB)のチドビ・アウーゼーとセーフティ(S)のゼイビア・ウッズがフリーエージェント(FA)になったことによってセカンダリーの選手を欠いているカウボーイズは、ドラフト順位が早いと予想されるコーナーバック(CB)の選手を獲得すると見られている。これまでの動向から、カウボーイズがアラバマ大学のCBパトリック・サーテイン二世と、サウスカロライナ大学のCBジェイシー・ホーンに興味を示していることは知られている。ラインバッカー(LB)マイカ・パーソンズも身体能力に長けた有力候補だ。今回のドラフトにはトップレベルのディフェンスラインマンはいないが、エッジラッシャーとして期待されているトップ2人、ミシガン大学のクワイティ・ペイとマイアミ大学のジェイレン・フィリップスも候補から外せないだろう。
「ディフェンスラインマンはいくらいても足りないというのに、チドビをFAで失ってしまった」とジョーンズはコメントしている。
「ドラフト指名においても金銭面においても終わりが見えない、毎年恒例のS探しもまだ続いている。これまでは優先順位が低かった。だが、空中戦が増える中でカバーできるLBは何人いても足りない」
昨シーズンにディフェンスがリーグ最下位となったカウボーイズは、どのポジションであっても1巡目選手の加入は当然のように思われる。とはいえ、才能あふれるオフェンス選手が思いがけず10位のカウボーイズの番に残っていたら、オーナーのジェリー・ジョーンズは迷わずかっさらってしまうかもしれない。去年ワイドレシーバー(WR)シーディー・ラムを手に入れたように。
ドラフトまであと1週間となり、カウボーイズが焦点をあてるべきは当然ディフェンスかオフェンスラインの補充になっている。
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