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パッカーズQBロジャースは妥協しないだろうとブレット・ファーブ

2021年05月06日(木) 10:07

ブレッド・ファーブ【Ben Liebenberg via AP】

時間は平面上を巡る円に過ぎない。グリーンベイ・パッカーズはそのループから抜け出せないでいる。

かつて殿堂級のクオーターバック(QB)がドラフト1巡目でのQB指名によって不機嫌になり、それを組織の内外に対して公にした。今再び、殿堂級のQBが1巡目のQB指名や、チームの対応に不満を抱えている。

一つ前のループで騒動の中心にいたブレット・ファーブ以上に、アーロン・ロジャースの気持ちが分かる者はいないはずだ。ファーブはたとえ正確に同じではなくとも、比較対象となる程度には似たような状況に置かれていた。若きロジャースと時間を共にし、QBのオペレーションというものを知り、パッカーズという組織についての知識もあるファーブは、現在グリーンベイで起こっているドラマを分析する上でユニークな立場にある。

殿堂入りQBによれば、ロジャースが引き下がることはないようだ。

「アーロンのことは知っているし、私は多分彼のことを本当によく知っていると思う。組織に対してであれ、一人の選手や宿敵、家族や友人、誰に対してであれ、わだかまりを抱いたときに彼が一歩譲ることはないだろう」とファーブはポッドキャスト『Bolling with Favre(ボーリング・ウィズ・ファーブ)』で語っている。

「これが解決されなければ、というか何の問題であれそれが解決されなければ、もしくは、たとえ解決されたとしても、彼が自分としては問題があると感じているならば、彼はプレーしないだろう。私の知るアーロンは動かない。たくさんのお金を失うだろうが、もうたくさん手に入れているからね」

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートによれば、仮にロジャースが唐突な引退を決めた場合――『Jeopardy!(ジェパディ!)』の司会者か、何か他の仕事に就くべく――、パッカーズに今後2年間で2,300万ドル(約25億1,000万円)の負債を抱えることになるという。はした金とは言えないが、ロジャースは他の意向のために自らの意思を曲げるタイプの人間ではない。

ファーブは週末にロジャースへメールを送ったと『ESPN』の番組である『Wilde & Tausch(ワイルド&タウシュ)』で明かしている。

ファーブは『WTMJ Radio(WTMJラジオ)』で冗談交じりに「私は“今年はセインツでプレーする君を見るのかな?”と送ったんだ」と述べた。

「彼(アーロン)の返事はこうだ。“俺のことを見ていてくれてありがとう。全部終わったら連絡するよ”。それ以来連絡をとっていない」

ロジャースから直接話を聞けるまで、事態が緩やかに解けつつ、このサイクルは続いていくだろう。

ロジャースの怒りの中心にある要素は、ジェネラルマネジャー(GM)ブライアン・ギュートカンストがQBジョーダン・ラブ獲得するためにトレードアップまでしたこと、そして、ロジャースがスーパーボウル獲得のために十分だと感じられるような戦力を提供しなかったことだ。

パッカーズファンが抱く既視感は日ごとに濃くなっていく。

月曜日に長年パッカーズの番記者を務めているボブ・マッギンが伝えたところによれば、ロジャースがチームメイトとのグループチャットでギュートカンストGMを嘲笑したという。ロジャースはギュートカンストを元シカゴ・ブルズGMのジェリー・クラウスにたとえた。クラウスは1990年代にスター選手であるマイケル・ジョーダンから、ジョーダンが賛成できないいくつかの動きによって非難されていた。

パッカーズの中心だった頃、ファーブは2007年にランディ・モスを取り戻さなかったことについて、当時のGMであるテッド・トンプソンを公に批判している。今のロジャースが戦力増強しなかったことについて首脳陣を非難するのと似たような雰囲気だった。

かつてあったことがまた新たに繰り返される。QB問題に悩まされるパッカーズのオフシーズンもその一つだ。

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