ブロンコスでの「ユニークで最高なチャンス」に奮い立つQBブリッジウォーター
2021年05月12日(水) 10:30デンバー・ブロンコスがトップ争いに加わるために必要なのはクオーターバック(QB)だ。過去数年間にわたってチームはそう評価されてきたが、現在のロースターはさらにその状況にあてはまっているかもしれない。
ブロンコスはすべてのポジショングループに才能、もしくはポテンシャルを有している。しかし、その中で最も活気に欠けるのがQBだ。昨年にドリュー・ロック(3.4%)以上のインターセプト率を記録したNFLの先発QBはいない。ブロンコスがテディ・ブリッジウォーターをトレードした理由がそれであり、シーズン開始前にQBについてはオープンな競争が行われるだろう。
今回のドラフトでブロンコスが新人QBを加えなかったのはやや驚きだった。全体9位のブロンコスの指名順がきたとき、まだジャスティン・フィールズやマック・ジョーンズが残っていた。また、新ジェネラルマネジャー(GM)ジョージ・ペイトンたちがアーロン・ロジャースのトレードを成功させていたら衝撃だっただろう。
そうして残ったのが、ロックとブリッジウォーターがこの夏にマイルハイシティで戦いを繰り広げるという道だ。2週間前にブロンコスに加わったブリッジウォーターは、新しいチームの他のほぼ全員が何をしているかを理解している。
「才能あるフットボールチームで、たくさんのピースがある」とブリッジウォーターはチームのウェブサイトで述べた。
「ここで彼らがやっていることや、ここで築き上げようとしていることの一部になれたことだけでうれしい。俺にとってユニークで最高なチャンスだし、戦いつつリードしていくことになる。ただこのチャンスに感謝している」
このコメントはキャリアを通じてけがに悩まされながら何度も立ち上がってきたブリッジウォーターの態度をよく表している。1カ月前にカロライナ・パンサーズがキャリア再生を目指す23歳のサム・ダーノルドをトレードしたとき、ブリッジウォーターは今の筋書きを想像することもできなかった。今の新たなタスクは24歳のロックを倒すことだ。
28歳のベテランQBであるブリッジウォーターは安定していたものの見どころに欠けるシーズンを昨年に過ごした。フルタイムの先発QBを務めたのは2度目のことだった。タッチダウン15回にとどまったことが、3年契約の1年が終わった段階でのパンサーズ離脱につながったのかもしれない。しかしながら、パスヤード(3,733ヤード)と成功率(69.1%)、アテンプト平均ヤード(7.6ヤード)はそれぞれキャリアハイを記録。それらの数字はペイトンの目を引くに十分であり、ヘッドコーチ(HC)ビック・ファンジオはOTA(チーム合同練習)やトレーニングキャンプでのレップスは“半々”で振り分けられると宣言している。
ペイトンは「テープで見ると、このゲームは彼にとって本当に容易だ。彼はチームを動かす。リズムに乗ってプレーする。自分の周りの選手を高めている。彼のプレーの仕方が気に入った。彼はタイミングよくスローし、攻撃のリズムが良い。テープを見たときにわれわれが気に入ったのがそこだった」と語った。
ブロンコスの2020年シーズンには5勝11敗という数字以上に有望なきざしがあった。それが誰になるにしろ、QBからもっと良いプレーが引き出せれば戦績は大きく変わってくるはずだ。
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