ニュース

QBブリッジウォーターのパンサーズ練習批判に「残念だ」とルールHC

2021年05月13日(木) 23:31

カロライナ・パンサーズHCのマット・ルール【AP Photo/Mike McCarn】

テディ・ブリッジウォーターは攻撃コーディネーター(OC)ジョー・ブレイディの練習方法にけちをつけ、盛大に砂をかけながらカロライナを旅立った。

元クオーターバック(QB)の批判を受けて、カロライナ・パンサーズのヘッドコーチ(HC)マット・ルールは、クラブの練習メソッドが彼に気に入ってもらえなかったのは“残念”だと述べた。

「われわれのプロセスについて、掘り下げるつもりはない。その一部はわれわれ特有のものだ」と現地12日(水)の夜、ルールは『Associated Press(AP通信)』に語った。「だが、私は自分たちの準備にとても良い感触をつかんでいる。われわれのコーチ陣が取り入れたワーク量、選手たちが取り入れたワーク量についてね。練習量に関しては、非常にスマートな方法で彼らをプッシュしていると思う」

ブリッジウォーターはポッドキャスト『All Things Covered(オール・シングス・カバード)』のインタビューで、パンサーズはレッドゾーンや2ミニットでのオフェンスの練習を十分に行わなかったと発言した。

「ただジョー・ブレイディの成長のためだけに言うけれど、あの組織はもっと多くのことをいろいろなやり方で練習しなきゃならない」ともブリッジウォーターは述べている。「俺がいたときに十分にやっていなかったのは2ミニッツだ。レッドゾーンも練習しなかった。レッドゾーンとかのウオークスルーをやって、土曜日にレッドゾーンの練習をするけれど、レップスが15回とか、そんな感じだ。みんなのレップスは限られていた」

通常、エリートQBとそうでない者を分けるその両方の面で、ブリッジウォーターは苦戦した。昨年のレッドゾーン効率でパンサーズはリーグで28位、ブリッジウォーターは5回のインターセプトを喫している。

ルールがブリッジウォーターのプレーを批判することはなく、水曜日のメディアセッションでも彼を“究極のコンペティター”、“偉大な男”と呼んでいた。まるで、肩を落とす父親のようだった。

「140人もの男がロッカールームにいれば、意見が合わないことも出てくるだろう。全てに関して全員に同意してくれというわけにはいかない」とルールはチームの公式サイトで述べている。「だが、私は自分たちのやり方について本当に満足している。練習方法についても、われわれのプロセスについても、とても満足していることははっきりさせておきたい。彼がそう思っていなかったというのは、残念だよ」

こじつけかもしれないが、もしかしたらブリッジウォーターはパンサーズの練習を公に批判することで、去りゆく彼らとの橋(ブリッジ)を燃やしたのかもしれない。デンバー・ブロンコスのQBとなった彼には、先発を巡るドリュー・ロックとの戦いの方が大きな問題だ。

もし結果的に、ブレイディとルールの下で行われるパンサーズの練習方法を議論することで、それが改善されたなら、チームのお偉方は後からブリッジウォーターのコメントを振り返り、感謝するかもしれない。コーチというのは、シーズン中もシーズン後も、自己診断という言葉を絶えず口にするものだ。唯一の違いは、ブリッジウォーターのコメントが、正式にチームを出た後のものだったという点だ。批判の内容そのものより、コーチ陣やチームの失望は、自分たちへの不満を世間に公表されてしまうことにある。それをされてしまっては、自分たちでメッセージをコントロールすることがあまりできないからだ。

【M】