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競争の可能性を恐れず先発になるための準備を続けるイーグルスQBハーツ

2021年05月20日(木) 12:59


フィラデルフィア・イーグルスのジェイレン・ハーツ【NFL】

フィラデルフィア・イーグルスHC(ヘッドコーチ)のニック・シリアニが就任会見を行ったとき、地元メディアはそのポテンシャルを評価していなかったかもしれない。しかし、それから行ってきたシリアニHCの仕事は、クオーターバック(QB)の資産になっている。

QBジェイレン・ハーツはNFLで過ごしてきた短い期間で多くのものを見てきた。ドラフト2巡目指名に始まり、元フランチャイズQBの後継者という驚きの行先へ。そして、キャリア2年目にして2人目のHCを迎えている。

現地19日(水)、シリアニHCに好ましい印象を得ているというハーツは、コアバリューに重きを置くやり方は大学時代のコーチであるニック・サバンを思い出させると語った。

「コーチがここにもたらしたものすべてを尊重している」とハーツはシリアニHCについて話している。

「アラバマ大学のサバンコーチが規律やコミットメント、努力、タフネス、プライドについて話すのを聞いていたときを思い出す。彼がチームに浸透させようとしたこういうコアバリューは、結局はチームのために機能したんだ。ニック・シリアニコーチはここで、関係性や説明責任、競争、基礎、フットボールIQ、そういったすべてを説いている」

「こういういろいろな道や価値観、原則みたいな、俺たちがここフィリーに染み込ませようとしているものは、誰もそれを超えたところにはいないし、誰もが仕事をやらなきゃならない。だから、俺にとっては毎日やらなきゃならないことがあり、常にそういう感じで、毎日より良くなり、毎日成功し、毎日より優秀なリーダーやもっと優秀なQBになろうという気持ちだし、そうやって自分がやらなきゃならないことがあるときには、支払いを遅らせるつもりはない。仕事なんだからね」

ハーツのバックグラウンドが、こういった注目や逆境にうまく対処するための基盤となっている。ハーツはアラバマ大学がナショナルタイトルに挑戦した試合の途中でベンチに下げられ、その後の大部分の時間をトゥア・タゴヴァイロアの後ろに控えるQBとして過ごした。大学最後のシーズンは新天地に向かい、オクラホマ大学で新しいコーチングスタッフたちと出会っている。

そういったすべての経験の中でハーツは落ち着きを保ち、2020年ドラフトの2巡目でイーグルスからの指名を受けるに至った。ハーツはイーグルスのカギを握っている。少なくとも、今の時点では。

イーグルスのデプスチャートに強力な競争相手がいるわけではないが、ジョー・フラッコは少なくとも必要とされた際に良質のスナップを生産できることを2020年に証明した。何より、フラッコはイーグルスの2021年シーズンが不実なものとなったときにハーツを導くのを助けることができる賢明なベテランとして価値ある存在かもしれない。

最終的に争いになる場合――儀式的なものかそれ以外の形かはともあれ――ハーツが攻撃的になることはなく、こういったバトルによって自らのプライドを傷つけることもないだろう。ハーツはフラッコの経験やチームのための競争の双方に価値があることを理解している。

「ジョーはすごい。グレートだった。彼がQBルームにもたらした知識は、すごく役に立った。彼はそういうことについて素晴らしい意見を持っているし、多くの偉大な経験をしてきたのももちろんだ。彼と一緒に働いたり、彼と共にあることを楽しみにしている。他のすべてと同じくらい、競争やフットボールIQを含め、俺たちがもっている価値のすべてで自分がそれを超えていないことは分かっている。だから、そういう部分なんだ」とハーツは話している。

イーグルスはカーソン・ウェンツ離脱後の最初の一歩に向けた準備ができていることを証明した。次の時代を担うのがハーツだ。水曜日にハーツが語ったことを踏まえれば、どうやら若きQBには挑戦を受け入れる構えができているようだ。

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