NFL、ユージン・チョンに対する採用面接での差別的コメントを調査
2021年05月25日(火) 14:09NFLはフィラデルフィア・イーグルスの元アシスタントオフェンシブライン(OL)コーチであるユージン・チョンが最近受けた採用面接でチーム関係者から差別的な発言を受けた疑いがあるとして調査を進めている。
NFLのブライアン・マッカーシー報道官は、「われわれはこの問題を調査する」と声明の中で述べている。「該当のコメントは不適切であり、リーグの価値観や職場の方針に反している。NFLと各チームは多様性、公平性、包含性を高める取り組みに沿った形ですべての人材に平等な雇用機会を提供することにコミットしている」
アジア系アメリカ人のチョンは先週、NFLチームの面接を受けた際に「求めているマイノリティではない」と言われたと話している。
チョンは「“あなたはマイノリティのうちに入らない”と言われたんだ」と『The Boston Globe(ボストン・グローブ)』に述べた。「“ちょっと待った。私が最後に鏡の前で歯を磨いた時、私は確かにマイノリティだったけど”という感じだった」
現地24日(月)に『Fritz Pollard Alliance(フリッツ・ポラード・アライアンス)』はチョンに対する発言を調査するようNFLに要請した。チョンは面接を行ったチームを明かしていない。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロが入手した声明の中でフリッツ・ポラード・アライアンスは、「最近の面接でNFLのチームがユージン・チョンに行ったとされるコメントについてNFLは調査すべきである」とコメント。「もし彼の韓国系アメリカ人としてのステータスに関するコメントが事実であれば、誠意をもってダイバーシティ関連のポリシーを変更しているにもかかわらず、NFLの実際の採用活動が依然として差別に満ちたものであることをさらに証明することになる」
51歳のチョンはNFLで8年間OLとして活躍した。1992年にニューイングランド・ペイトリオッツから1巡目指名を受け、その後にジャクソンビル・ジャガーズやインディアナポリス・コルツ、カンザスシティ・チーフス、フィラデルフィア・イーグルスにも所属している。
2010年から2012年にかけてはイーグルスのアシスタントOLコーチを、2013年から2015年はチーフスでヘッドコーチ(HC)アンディ・リードの元、アシスタントOLコーチを務めた。2016年にイーグルスに戻り、今度はダグ・ペダーソンHCの元で同じ役職に就いている。2019年シーズンをもって契約満了となってからチョンはコーチを務めていない。
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