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先発を勝ち取ったQBに合わせてオフェンスを「微調整」するとセインツHCペイトン

2021年06月09日(水) 23:23

ニューオリンズ・セインツのショーン・ペイトン【NFL】

ニューオーリンズ・セインツは現在のオフシーズンスケジュールではまだ伝統的な練習を行っていないが、ジェイミス・ウィンストンとテイサム・ヒルのどちらがドリュー・ブリーズの後任に収まるのかというバトルは最大の注目ポイントとなっている。

2人のクオーターバック(QB)は対照的だ。ウィンストンはビッグアームを持つポケットパサーだ。ヒルは身体能力に優れたモバイルQBで、リードオプションやQBキーパーを多用する。

セインツのヘッドコーチ(HC)ショーン・ペイトンは、どちらのQBが先発を勝ち取ろうとも、スキームの基礎は変わらないが、そのQBに合わせたオフェンスの微調整は行うと述べた。

「その選手に応じて少しばかり構成を変えるだろうね。ドリューが最初にここへ来た時もそうしたし、この2人のどちらになってもすることだ」とペイトンは現地8日(火)、『ESPN』のマイク・トリプレットを通じて述べた。

彼のコメントから察するに、ブリーズの下で15年間使われたオフェンスは、全てが破棄されるのではなく、要所がそのまま2021年の基盤として使われることになるようだ。もし、モバイルタイプのヒルが仕事を勝ち取ったなら、QBランが増え、ビッグアームのウィンストンが勝ち取ったなら、ダウンフィールドへのスローが増えることになる。

昨シーズン、ブリーズがサンフランシスコ49ers戦で負傷した際にはウィンストンが代役として投入された。その週のブリーズ向けのスキームでは彼の方が対応しやすかったためだ。続く4週間でヒルが先発を務めた際は、ペイトンによってよりモバイルQB向けのゲームプランに調整されていた。4回の先発でヒルは39回のアテンプトで209ヤードを走り、4回のタッチダウンを決めている。

このオフシーズンも、選ばれたQBに合わせてより大きなスケールで同様のプランが見られるだろう。

「どちらになるかによって、変えるかもしれない特定のものがいくつかある。それでいて、彼らがこれまで学んだオフェンス全体の哲学的アプローチというものがある」とペイトンは述べた。「どちらになったとしてもゲームプランが完全に変わるわけではない」

今シーズンのセインツは伝統的なオフシーズンの練習セッションを実施しておらず、7月末のトレーニングキャンプ開始まではQB争いもほとんど止まったままだ。その時が来たら、2人の大きく異なるQBに合わせてペイトンがどのような調整を計画しているのかが分かるだろう。

ウィンストンもヒルも今シーズンが終わった後はフリーエージェントになる予定のため、2021年にどちらが職を得ようとも、ペイトンのオフェンス調整は1年限りのものになるかもしれない。セインツにとってブリーズの長期的後継者探しはまだ続く。

【M】