ディビジョナルラウンドで大敗も49ersの近い将来のスーパーボウル制覇を信じるQBパーディー
2026年01月19日(月) 11:36
負傷者が相次ぐシーズンを戦い抜いてきたサンフランシスコ・49ersは、NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)第1シードのシアトル・シーホークスとの敵地戦で、ついに打つ手を失った。
タイトエンド(TE)ジョージ・キトルを欠いた49ersの手薄なオフェンスは、現地17日(土)に行われたディビジョナルラウンドで41対6と大敗。シーホークスのワイドレシーバー(WR)ラシッド・シャヒードがオープニングドライブで95ヤードのリターンタッチダウンを挙げる形で幕を開けた試合で、49ersは最後までリズムをつかめなかった。
『NFL Research(NFLリサーチ)』によると、35点差での敗戦はヘッドコーチ(HC)カイル・シャナハン率いる49ersのフランチャイズ史において、プレーオフで2番目に大きな点差となる歴史的な敗戦となったという。シャナハンはたとえ接戦だったとしても、この試合の受け止め方は変わらないとの考えを示している。
「負けは負けだ」と、コーチ人生でも最悪クラスの敗戦を喫した直後にシャナハンは語った。
「どうしてこうなったのかは理解できている。フットボールの観点から整理し、オフシーズンを通して評価していく。厳しいプレーオフでの敗戦ではあったが、それ以上の意味を持たせる必要はない。あくまで負けたということだ」
シャヒードのタッチダウンでルーメン・フィールドが熱狂に包まると、49ersは“12s”の名で知られるシーホークスファンの大声援を前に動揺した様子を見せた。2010年のプレーオフでマーショーン・リンチが決めた“Beast Quake(ビースト・クエイク)”のタッチダウンランを彷彿とさせる光景でもあった。リーグ最上位を誇るシーホークスのディフェンスを相手に、49ersのクオーターバック(QB)ブロック・パーディーは苦戦。27回中15回のパス成功で140ヤード、タッチダウン0回、インターセプト1回に終わっている。
大敗を喫したにもかかわらず、パーディーは49ersが近い将来スーパーボウルを制する力を「100%」備えていると信じている。
「このチームには、それができるメンバーがそろっている」とパーディーは取材に応じて語った。
「もちろん、望んでいた形で終わったわけではない。でも、何人かが健康を取り戻し、チームとして大切にしているもの、そしてこれまでも何度も立ち直ってきた過程を考えれば、本当にやれると思っている。シーズンを通して負傷者が続出し、ずっと崖っぷちのような状況だったけど、それでも俺たちは何度も道を切り開いてきた」
「全員が100%の状態に戻り、自分たちに自信を持ち、そこから学ぶことができれば、きっとうまくいくはずだ」
パーディーが言及した通り、49ersの2025年シーズンは終始コンディション面に悩まされた。パーディー自身も負傷によって戦列を離れた選手の1人だ。シーズン中には他にも、キトル、オフェンシブタックル(OT)トレント・ウィリアムス、ワイドレシーバー(WR)のリッキー・ピアソルとジャワン・ジェニングスも相次いで負傷した。中でもキトルはレギュラーシーズンで6試合を欠場し、49ersが制したワイルドカードの試合でもアキレス腱断裂で途中退場している。ディフェンスも同様だった。ディフェンシブエンド(DE)ニック・ボサはACL(前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)断裂、ラインバッカー(LB)フレッド・ワーナーは足首の負傷で、ともにシーズン終了。代役として台頭したLBテイタム・ベチューンらも戦線を離れることになった。
2024年にアキレス腱、ふくらはぎ、膝の負傷に苦しんだスターランニングバック(RB)クリスチャン・マカフリーは、日曜日の試合を迎えるまで、シーズンを通して健康体を保っていた数少ない選手の1人だった。ただ、オールプロ経験を持つマカフリーもシーホークスのディフェンスに徹底的にマークされ、ラン11回で35ヤード、レシーブ5回で39ヤードに抑え込まれた。さらに首から肩にかけて強い衝撃を受け、状況次第では退場していてもおかしくないほどの痛みを抱えていたという。それでも、後半にシーホークスが大きくリードを広げる中で試合に戻り、痛みに耐えながらプレーを続けた。
マカフリーは、自身にとって大半を棒に振る形となった2024年シーズンに続く、厳しいシーズンを振り返った。
「こういうことを消化するには時間がかかる。今年は人生の中でも特に厳しい1年だった」と切り出し、こう続けた。
「去年は本当にいろいろなことがあって、多くの困難を乗り越えなければならなかった。1月1日以降は毎日リハビリに取り組み、必死に体を仕上げてきた。妻もその過程をともに経験している。休む時間はほとんどなかった。今回の終わり方に誇りを持てないのは事実だが、振り返ると、支えてくれた人たち、常にそばにいてくれた人たち、そして多くの人が信じていなかった中でも自分を信じてくれた人たちがいた。そのことには感謝している」
シャナハンは、レギュラーシーズンでキャリア最多となるタッチ413回を記録し、ランで1,202ヤード、レシーブで924ヤード、合計2,126スクリメージヤードを積み上げたマカフリーを称賛している。
「個人として見ても、史上屈指と言えるほど印象的なシーズンだった」とシャナハンはマカフリーについて語った。
「毎週見せてきた戦士としての姿勢、人間性という意味でもそうだ。ああいうプレーを毎週続けること自体が簡単ではない。それを17週連続でやり抜き、バイウィークを迎えたのは12月になってからだった。それでも直近の2試合でも同じ姿を見せていた。クリスチャンは毎週、必ず道を切り開いてくれる」
「彼は1日24時間、週7日、自分の体を最高の状態に仕上げ、フィールドで戦うためにすべてを捧げている。これほどの姿勢は、これまで見たことがない。本当に信じられない存在だった」
多くの負傷者を抱えながらも、49ersはレギュラーシーズンを12勝5敗で終え、第18週にはNFC第1シードを確保する可能性も残していた。しかし、その試合でシーホークスに敗れ、さらに2週間後、再び同じ相手に屈することになる。
パーディーが前向きな姿勢を示し、主力選手たちが健康な状態で2026年シーズンを迎える見通しがある一方で、同じ成功を再現するには課題も残る。たとえば、攻撃コーディネーター(OC)クレイ・クビアックと守備コーディネーター(DC)ロバート・サラーは、ともにヘッドコーチ候補として各方面から強い関心を集めている。
これまで多くのコーディネーターが次のステップへと進む姿を見送り、サラーを数年間ニューヨーク・ジェッツに送り出した経験もあるシャナハンは、今年のオフシーズンに1人、あるいは両方のコーチがチームを離れることになれば、体制の立て直しが必要になる可能性を理解している。
「2人とも本当に素晴らしい働きをしてくれた。心から信頼している」とシャナハンは両コーディネーターについて語った。
「これまで一緒に仕事をしてきた中でも、屈指の優秀なコーチだ。1週間後かもしれないし、今後2年のうちかもしれないが、いずれ2人ともヘッドコーチになる存在だろう。そんな人材がそろっているのは幸運だし、できることなら来季も一緒に戦いたい」
どのような変化が訪れようとも、そして大敗でシーズンを終えることになったとしても、49ersが1年を通して示してきた闘志は確かだ。その姿勢は、今後も変わることはないだろう。
【R】



































