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チーフスGデュバニー・ターディフがESPNモハメド・アリ・スポーツ人道賞のファイナリストに

2021年06月18日(金) 15:09


ローレント・デュバニー・ターディフ【AP Photo/Mark Humphrey】

昨年7月、カンザスシティ・チーフスのガード(G)ローレント・デュバニー・ターディフはCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)のパンデミックの最前線で働くためにNFLキャリアを一時中断すると決断した。

現地17日(木)、その努力が認められたデュバニー・ターディフが2021年の“ESPN Muhammad Ali Sports Humanitarian Award(ESPNモハメド・アリ・スポーツ人道賞)”のファイナリストに選ばれた。

他にはシカゴ・カブス(メジャーリーグベースボール/MLB)のアンソニー・リゾ、ミネソタ・リンクス(女子ナショナルバスケットボールアソシエーション/WNBA)のレイシャ・クラレンドン、WWE(ワールドレスリングエンターテイメント)のタイタス・オニールがファイナリストに名を連ねている。

NFLの現役選手で医学の博士号を有する唯一の選手であるデュバニー・ターディフは、COVID-19の影響による2020年シーズンのオプトアウトを最初に決断したNFL選手として話題になった。

その決断を下す前、デュバニー・ターディフはオフシーズンの間に故郷のカナダ・ケベック州モントリオールの長期ケア施設の職員として働いていた。29歳のデュバニー・ターディフはチーフスが第54回スーパーボウルを制すのを手助けしてから3カ月にも満たない間に、ウイルスとの戦いに身を投じることを決断している。

決断を発表した当時、デュバニー・ターディフはシーズンをオプトアウトすることについて“自分の人生の中で一番難しい決断だったけれど、自分の信念に従い、自分が正しいと思うことをやらなければならない”とし、自分が好きなスポーツをプレーするためだけにウイルスを伝染させるリスクを犯したくないと語っていた。

デュバニー・ターディフはパンデミックの間にカナダで8カ月働く傍ら、NFLPA(NFL選手会)のCOVID-19対策本部にも貢献。2019年には長年の恋人であるフローレンスさんと一緒に、“身体的な活動性や創造性が子どもたちの成長と教育上の成功の基盤となる要素”であることを確実にすることを目的とする“Laurent Duvernay-Tardif Foundation(ローレント・デュバニー・ターディフ基金)”を立ち上げた。

これまでにもデビュバニー・ターディフは人道的な活動を表彰されてきた。12月にはカナダのトップアスリートに毎年授けられる2020年ルー・マーシュ賞の共同受賞者となっている。また、チームメイトのクオーターバック(QB)パトリック・マホームズと共に、『Sports Illustrated(スポーツ・イラストレイティッド)』による2020年スポーツパーソン・オブ・ザ・イヤー5名の一人にも選ばれている。

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