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シーホークス新OCウォルドロンのオフェンスは「より自由」とWRロケット

2021年06月18日(金) 15:12


シアトル・シーホークスのタイラー・ロケット【Ryan Kang via AP】

シアトル・シーホークスのワイドレシーバー(WR)タイラー・ロケットは最初の3シーズンを攻撃コーディネーター(OC)ダレル・ベベルのもとでプレーし、直近の3年間はブライアン・ショッテンハイマーOCのコールに従ってきた。そして2021年はシェイン・ウォルドロンだ。

シーホークスの新しいOCとなったウォルドロンの戦略は、WRのD.K.メットカーフによると“難解”、クオーターバック(QB)ラッセル・ウィルソンに言わせれば“複雑”だという。どちらの表現にもポジティブな意味合いが込められている。ロケットは、ウォルドロンのオフェンスはレシーバー陣に“自由”を与えてくれると称賛し、ミニキャンプ中にこの論争に加わる形となった。

ウォルドロンの戦略は「俺がここにいた6年間とはまったく違う」とロケットは指摘し、『The Seattle Times(シアトル・タイムズ)』に次のように話した。

「シェインのオフェンスは俺たちにより自由を与えてくれる。レシーバーとしてそれぞれが最大限の力を発揮できる自由だ。いろいろなことができる可能性が生まれた。だからと言ってやりたい放題にやっていいというわけではないさ。このオフェンスで自分が洗練されればされるほど、常に一定の時間で一定の地点に到達しなければならないという縛りから解放される。代わりに、足の運び方や一歩余分に踏み出すべきか否かを理解できるようになる。自由に判断できる余地があるってことだ」

ウォルドロンはこれまでにNFLやメジャーな大学チームでオフェンスを指揮したことがなく、その実力は未知数となる。2016年にワシントン・フットボール・チームでクオリティコントロールコーチを務めたのち、ワシントンのヘッドコーチ(HC)ショーン・マクベイとともにロサンゼルス・ラムズに移った。そこで2017年にはタイトエンドコーチ、2018年にはパスゲームコーディネーター(PGC)、2019年にはPGC兼QBコーチとステップアップしてきている。

マクベイHCの戦略がシーホークスに大きな影響を及ぼすのは明らかだ。ロケットは、新しいオフェンスはよりテンポが速く、より素早くハドルから出ることが含まれると話す。また、ウォルドロンが過去4年間に携わったオフェンスではモーションやスナップ前の動きが多用されていたことから、シーホークスでもこれらが増えることが予想される。

ウォルドロンが採用されたとき、ピート・キャロルHCのランファーストの方針は新OCの下でも継続されるだろうという考えが主流だった。それは今も変わらないかもしれない。だが、このオフシーズンのどの段階においてもQBとレシーバー陣からは称賛するコメントしか聞こえてこない。

シーホークスオフェンスの本当の中身を知ることができるのは、来月のトレーニングキャンプから8月のプレシーズンゲームにかけてだ。そこでウォルドロンがレシーバーたちに与えている“自由”を目にすることができるだろう。

【R】