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ワクチン接種よりも引退を選ぶというビルズWRビーズリー

2021年06月20日(日) 02:54

バッファロー・ビルズのコール・ビーズリー【AP Photo/Charlie Riedel】

バッファロー・ビルズのワイドレシーバー(WR)コール・ビーズリーは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチンを接種する予定はないようで、ワクチン非接種の選手は他人に近づかぬように定めたNFLとNFLPA(選手会)が共同で採用するルールに従うつもりはないと主張した。

ビーズリーはソーシャルメディアでのスタンスに対する批判を受け、現地18日(金)にワクチン接種を受けていないことを明かしつつ、「一度きりの自分の人生を何にも関係なく好きなように生きる」とツイートして話題になっている。

ビーズリーが『Twitter(ツイッター)』に投稿したメッセージには「自分の仕事は屋外でやる。人前にも出る。もし俺のことを怖がるのであれば、近づかないようにするか、ワクチンを接種するかだ。もしかしたら、俺はコロナで死ぬかもしれないけど、らしく生きられないのなら死を選ぶ」と記されている。

「骨折してもいない足のために薬を飲むつもりはない。どっちかと言えば、コロナで免疫力を高めたい。今年は自由にプレーし、生まれたときから生きてきた形で自分らしい人生を送りたい。引退を余儀なくされるなら、それはそれで仕方がない」

ビーズリーは多くの選手が同意してくれているものの、その多くはベテランではないと語っている。10年目のシーズンを迎える32歳のビーズリーは、そういった選手を代表したいとツイートしている。

また、リーグとの合意についてNFL選手会を最初に非難して以降、選手会と話し合いを持ったとも明かしたビーズリー。

この新しいポリシーはトレーニングキャンプとプレシーズンに適用される。ワクチンを接種していない選手を制限する一方で、ワクチンを接種した選手はほぼ正常な状態に戻れることになっているため、ビーズリーはNFLPAがすべての選手を代表していないと考えたようだ。

ビーズリーは金曜朝のツイートで、NFLPAがその日のうちにビーズリーに連絡し、ポリシーの特定の側面に関して理解を求めたと報じた『The Athletic(ジ・アスレティック)』の報道を認めている。

新たなポリシーではワクチン接種済みの選手はチーム施設やチームの移動中にマスクを着用する必要がなくなる。また、移動中の制限もなく、サウナやスチームルーム、ウエイトルームも定員制限なく使用可能になるほか、移動先でワクチンを接種した友人や家族との交流も可能になる。

一方で、ワクチンを接種していない選手は日毎のCOVID-19検査を受けること、チーム施設内や移動中のマスク着用が義務付けられる。加えて、サウナやスチームルームの使用を禁止され、ウエイトルームの人数も制限があり、移動先でチームホテルから外出して食事したり、行動をともにするチームのグループ外の人と交流したりすることも認められない。

ビーズリーにとって最大の問題はCOVID-19のハイリスクな濃厚接触者となった場合のワクチンを接種した者とそうでない者のプロトコルの違いにある。

ワクチン接種済みの人物が新型コロナウイルス感染症の検査で陽性だった人物と接触した場合、ハイリスクの濃厚接触とは見なされず、隔離義務が科されないが、ワクチン非接種の選手は隔離しなければならない。

ビーズリーはビルズで3年目のシーズンを迎えるところだ。2020年にはキャリアベストのキャッチ82回、967ヤードを記録した。現行契約は2年とおよそ1,190万ドル(約13億1,200万円)が残っている。


記事提供:『The Associated Press(AP通信)』


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