新OCウォルドロンは「すごく協力的」とシーホークスQBウィルソン
2021年07月15日(木) 12:17シアトル・シーホークスのクオーターバック(QB)ラッセル・ウィルソンはオフシーズン初めにチームと揉めていた。これはスーパーボウル優勝経験のあるウィルソンが、オフェンス内でもっと発言権がほしいと思っていることに端を発していると報じられていた。
2月にウィルソンは、自分が人事に関わるべきだという考えを示し、その思いを強調していた。ウィルソンは少なくともある部分では自分の意見が聞いてもらえていると思っているようだ。
ウィルソンは『The Ringer(ザ・リンガー)』のケビン・クラークとのインタビューの中で、シーホークスの新しい攻撃コーディネーター(OC)であるシェイン・ウォルドロンがこのオフシーズンにいかに「協力的」であるかを次のように自慢した。
「俺たちのオフェンスに関しては、メンバーが成長し続けてプレーを決めてくれることに期待している。シェイン・ウォルドロンがいてくれて良かったよ。彼は素晴らしい頭脳の持ち主で、すごく協力的だ。この9年間、俺たちはフットボールを楽しんできたし、たくさんいいプレーをして、たくさんのタッチダウンを投げてきた。これまでの道のりも最高だったけど、これからはもっと投げて、もっと勝たないといけない。俺たちはそれを楽しみにしている。全勝のチャンスがあると思っているから、それを目指して頑張りたい」
新しいOCについてのコメントは、ウィルソン恒例の楽観的な見解の中に埋もれてしまっているものの、このオフシーズンにウィルソンが組織に対して不満を持っていたことを考えると――明らかに今はもう水に流しているようだが――これは特筆すべきだろう。
今シーズンのシアトルでは、ウォルドロンOCのオフェンスを高く評価する声が多く聞かれた。ウィルソンの称賛から、ワイドレシーバー(WR)タイラー・ロケットのレシーバー陣に「より自由」が与えられたという発言に至るまで。
これらのコメントを総合すると、よりオープンなオフェンスがついにシーホークスにやってくる可能性があることを示唆しており、ウィルソンも満足だろう。少なくとも、シーホークスが接戦で負けて、ヘッドコーチ(HC)のピート・キャロルが「ラン中心の攻撃を取り戻せばすべてが良くなる」と主張するまでは。
ウィルソンは新OCへの賛辞だけでなく、スキルプレーヤーの成長の可能性や、これまでオフェンスの苦戦の原因としてきたオフェンスラインについても得意気に話している。
「選手たちの成長が楽しみだ。まだ若い(WR)D.K.メットカーフもあと1年いる。(ランニングバック/RB)クリス・カーソンも戻ってくる。彼のような選手が戻ってきてくれることにとても興奮しているよ。ロサンゼルス・ラムズから移籍した(タイトエンド/TE)ジェラルド・エバレットはとてつもないフットボールプレーヤーだ。とにかく優秀な選手がそろっている。デュアン・ブラウンはここに来てからずっとレフトタックル(LT)で圧倒的な存在感を示している。新しくガード(G)にゲーブ・ジャクソンが入って、彼はフィジカルが強い卓越したプレーヤーだ。昨年活躍したダミエン・ルイスもレフトGに転換して、今年も楽しみにしている。俺たちにはエネルギーがある。(ストロングセーフティ/SS)ジャマール・アダムスのような選手が、シーホークスで見せる2年目のプレーを想像してもらえば分かるだろう。彼も去年はフィールド中を飛び回って大活躍した。(ミドルラインバッカー/MLB)ボビー・ワグナー、彼以上にあのポジションをプレーできる選手や彼以上のリーダーはいない。長年高いレベルのプレーをしてきた。さらに(SS)クアンドレ・ディグスのように、すべてのプレーがこなせる選手もいる。必要な選手もほしいと思うような選手もすべてそろっているということだ。ファンにも戻ってきてもらって、全力を尽くしたい」
このオフシーズンの初めには不満を漏らしていたウィルソンだが、今はいつも通りの「いけ、ホークス!」という前向きな姿勢に戻っているようだ。これはシーホークスにとっても、2021年に再びポストシーズンに進出する可能性があることを示していると言える。
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