ニュース

NFL最高額のWRになりたいパッカーズのアダムス、シーズン中の交渉は望まず

2021年07月29日(木) 16:28


グリーンベイ・パッカーズのデイバント・アダムス【NFL】

グリーンベイ・パッカーズのスター選手として現地28日(水)に物申したかった選手はクオーターバック(QB)のアーロン・ロジャースだけではなかった。

ワイドレシーバー(WR)のデイバント・アダムスがチームとの長期契約の延長交渉を中断したとの報道があって以来、初めてメディアの前に姿を現し、オールプロのレシーバーである自分の将来を巡って両者が対立していることを示した。

契約の最終年を迎え、今シーズンは約1,680万ドル(約18億4,300万円)を予定しているアダムスは、リーグ最高額のサラリーを誇るレシーバーになりたいようだ。現在それを叶えているのはアリゾナ・カーディナルスのWRディアンドレ・ホプキンスであり、最新の契約での年間平均額は2,750万ドル(約30億1,700万円)となっている。

30分に及ぶロジャースの長丁場となった記者会見の数分後、アダムスは記者団に対して「数字とかについてあまり詳しく話すつもりはないが、俺が前回の契約や現在の契約を上回るパフォーマンスができたということははっきりさせておきたい」と話している。「俺はまだまだ成長する。最終的には、どのようになってもいいようにじっくりと今後のことを考えたいと思っている。今の時点で言えるのは、チームメイトのためにこのチームにいるということだ。戻って来られて本当にうれしい。前にも言ったように、俺は約束を守る男だし、プレーする準備はできている」

水曜日に行われたパッカーズのトレーニングキャンプの初練習には、スターQBと同じようにアダムスも参加していた。パッカーズは契約に絡んでアダムスが欠席するようなことをこれからは心配しなくて済みそうだ。アダムスはフィールドに気持ちを集中させたいということを理由に、シーズン中にチームとの交渉を再開することは考えていないと記者団に述べている。

アダムスは「これが俺の人生における成功の秘訣なんだ。その瞬間に集中すること。それが俺にとっての必勝法だ」と説明し、次のように続けた。

「でも、給料や他のいろいろなことを考え始めると頭がおかしくなりそうなんだ。自分のやるべきことに集中するのが難しくなってしまう。特に俺のようなポジションでは、心に余裕がないとこのリーグで安定したパフォーマンスを発揮するのは難しいと思っている。繰り返しになるけど、俺はこれまでの方法をこれからも貫き通すつもりだ。まずはフットボールをプレーして、他のことはそれからだ。後でどう感じるか分からないからなんとも言えないけど、今の時点ではとにかくプレーに集中したい」

その後アダムスはこうもつけ加えた。「赤ん坊じゃないんだから、俺はちゃんとやるべきことをやるし、文句も言わない。俺はいま貧乏なわけじゃないしな。このままでも、もう一度スーパーボウル優勝のために頑張れる。それが今の俺にとって一番大事だ。オフシーズン中は交渉して合意を目指していたけど、それができなかったから今は保留期間に入ったようなもんだ」

パッカーズのフロントオフィスはいくつもの課題を抱えている。ジェネラルマネジャー(GM)のブライアン・ギュートカンストとその側近たちはごく最近まで28歳のアダムスと契約交渉をしていただけでなく、ロジャースが少なくとも2021年のシーズンに復帰することを前提とした修正契約に取り組んでいる。さらに、アダムスとロジャースの元チームメイトであるヒューストン・テキサンズのWRランドール・コブの獲得に漕ぎつけたばかりだ。アダムスはコブの移籍に歓喜していると言い、「あとは(2018年に引退したWR)ジョーディ・ネルソンが入ってくれれば完ぺきだ」とジョークを飛ばした。

今年のパッカーズのロースターは来年のロースターとは全く違うかもしれない。特にQBのポジションではロジャースが抜けてジョーダン・ラブが司令塔になる可能性がある。ロジャースがロースターに登録されていてもいなくても、プロフットボール界で最高額のパスキャッチャーになりたいというアダムスの契約に対するスタンスは変わらない。

「さっきの赤ん坊の話とは関係なく、自分の働きにふさわしい金額よりも少ない支払いを受け入れる職業なんてあるか? ないだろう。俺はこのリーグで一番高い給料をもらえる権利を得ている」とアダムスは話している。

【R】