コルツがバラードGM、ライクHCと2026年シーズンまで契約を延長
2021年08月11日(水) 23:40インディアナポリス・コルツは当面、ジェネラルマネジャー(GM)とヘッドコーチ(HC)のペアを継続することになった。
チームはクリス・バラードGM、そしてフランク・ライクHCと2026年シーズンまでの延長契約を結んだと現地11日(水)に発表している。
「クリス・バラード、フランク・ライクについては、NFL界において最も素晴らしいジェネラルマネジャーとヘッドコーチのコンビだと考えており、彼らにフランチャイズを率いてもらえることを私がどれほど誇らしく思っているか、言い尽くせないほどだ」とコルツのオーナー、ジム・アーセイは声明の中で述べた。「このフットボールチームは偉大な出来事の入り口に立っていると私は信じている。それは、2人が共にここで培ってきた文化があるからだ。プレーオフに向けて行進する時も、逆境に直面している時も、ロースターを組み立てている時も、コミュニティーに影響を与える時も、われわれにはクリスとフランクという理想のリーダーがいる」
元々2022年までの契約だったバラードは、カンザスシティ・チーフスで4年間役員を務めた後の2017年にコルツの一員となった。コルツは彼の下、4年間のレギュラーシーズンで32勝32敗、ポストシーズンでは1勝2敗の成績となっている。リーグ屈指のGMと称されるバラードは、行き当たりばったりに散財することのない戦術的ネゴシエーターだ。このオフシーズン中に大型の契約延長をいくつか結んでおり、最新ではスターラインバッカー(LB)のダリウス・レナードが挙げられる。チーム作りに関しては、フリーエージェントに頼ることなく、ドラフトからの育成を重視するメソッドを好む傾向がある。
高評価のGMに投げ掛けられた最大の疑問は、彼がインディに来て以来、毎年変わり続けているクオーターバック(QB)のポジションだ。アンドリュー・ラックはバラードの最初のシーズンでケガのために出場できず、2年目に復帰してプレーオフに進むと、衝撃の引退を発表した。これでバラードは厳しい立場に置かれることとなる。ベテランのフィリップ・リバースで1年をしのいだ後、バラードは条件によっては1巡目になる可能性もある指名権と引き換えに、悩めるQBカーソン・ウェンツを手に入れるという大勝負に出た。しかし、ウェンツがキャンプで負傷してしまい、2021年の計画はすでに危うくなっている。QBのポジションにバラードがどのような対処を見せるかで、彼の次の任期の流れが決まるだろう。
バラードがウェンツを信じることにした大きな理由がライクの存在だった。この3年間でライクは選手たちの力を最大限に引き出せることを証明している。指揮を執った3年間で彼はプレーオフ進出を含む28勝20敗とポストシーズンで1勝2敗の記録を作った。
QB出身のライクはロッカールームを統治しており、メディアの前で迷いを見せることは決してなく、一貫した相補型オフェンスを操っている。ライクが来てからのコルツは、調子を崩したり、混乱したりといった様子を見せたことがない。
「2021年の今、われわれは次の10年で黄金時代が花開くところを見ることになると私は本気で思っている」と3月にアーセイは語っていた。「全身全霊でそう信じている。そう思うのには正当な理由がある。リーグ周辺の人々や識者と話せば、クリス・バラードとフランク・ライクを見て、私の言っていることや、彼ら2人の率いるチームのこの先10年への期待について同意するはずだ」
双方に契約延長を与えたことは、チームの未来が素晴らしい人々の手に委ねられているというアーセイの確信を明確に示すこととなった。
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