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ブロンコスの先発QB争いはプレシーズン初戦を終えてなお互角

2021年08月15日(日) 14:41

デンバー・ブロンコスのテディ・ブリッジウォーターとドリュー・ロック【NFL】

現地14日(土)に行われたプレシーズン初戦で、デンバー・ブロンコスのクオーターバック(QB)であるドリュー・ロックとテディ・ブリッジウォーターはミネソタ・バイキングスのバックアップメンバーを相手にやるべきことを果たした。

バイキングスの先発組や主要な控えメンバーが不在の試合で、ブロンコスのクオーターバック陣が輝きを放ち、マイク・ジマーHC(ヘッドコーチ)の手薄なリザーブ陣に切り込んだ。

両クオーターバックの活躍によりボックススコアは素晴らしいものとなったが、ビック・ファンジオHCが2021年シーズンの先発QBを決めるのにはほとんど役立たなかった。

ファンジオHCは試合後に次のように語っている。

「2人とも、とてもいいプレーだった。キャンプ中に言っていた通り、2人は互角だということが証明された。ドリューのプレーは良かった。しかし、2人ともオフェンス全体の良いプレーに助けられていた。序盤はボールがうまくつながっていた。それによってプレーアクションを組み立てられる。加えて、素晴らしいパスも通り、K.J.(ハムラー)がディフェンスの背後に回り込み、ドリューのスローイングも良かった。そこに入ったテディもチームをうまく動かしてくれた。今日の試合では、お望みの分離は起こらなかったと思う」

先発したロックはオープンになったワイドレシーバー(WR)K.J.ハムラーに25ヤードのパスを通すなど、すぐさまチームの前進に貢献している。ただ、最初のドライブではランニングバック(RB)ジャボンテ・ウィリアムズのタッチダウンランがペナルティによって無効になった。その後、ロックは第4ダウン(フォースダウン)でエンドゾーンにいたWRジェリー・ジューディへのスラントをつなげられず、ターンオーバーを喫している。

ロックの2回目のドライブは短く、素晴らしかった。ロックは最初のプレーでワイドオープンになっていたハムラーに80ヤードのタッチダウンパスを決めている。これは、カバレッジが崩れていたときに、ロックがうまく出した完璧なボールだった。さらに、3年目QBのロックはジューディとのヤードアフターキャッチ(YAC)を成功させ、WRトリニティ・ベンソンには4ヤードパスを通して再びタッチダウンドライブを演出。ロックはラッシュをものともせず、必要に応じてポケットから抜け出している。

それを引き継いだブリッジウォーターも得点を重ねる。ミネソタでキャリアをスタートさせたブリッジウォーターは、的確なチェックダウンを決めたり、空いているレシーバーを即座に発見したりするなど、トレードマークである正確さを発揮した。

ブリッジウォーターは自分の読みを押し通してレシーバー陣を動かし、バックアップメンバーと一緒にプレーしながら冷静にゲームをコントロールしている。ベテランQBであるブリッジウォーターはポケットでの存在感を示し、ペナルティで無効にはなったものの、タッチダウンランもあった。ハーフタイムを終えてフィールドに戻ると、すぐにエンドゾーンのコーナーにタッチダウンパスを決めて得点に導いている。この日のブリッジウォーターはプレッシャーを受けることもなく、コントロールされていないパスもなかった。

ロックは7回のパスを投げて5回成功、151ヤード、2回のタッチダウンを記録。ブリッジウォーターはパス8回中7回を決めており、74ヤード、1回のタッチダウンをマークした。今回の試合でブロンコスのパントはない。

それぞれのQBは期待通りだったと言えるだろう。

ロック率いるオフェンスは爆発力を持ち、ブリッジウォーターは正確さと前進力を備えている。

プレーオフ進出を目指すブロンコスの司令塔争いはレギュラーシーズン第1週に向けて、依然としてデッドヒートを繰り広げている。

来週のシアトル・シーホークス戦ではブリッジウォーターが先発し、ロックが2番手に入る。プレシーズンの2試合を終えた後、差はわずかかもしれないが、どちらの選手が優位にいるか分かるかもしれない。

ファンジオHCは「2人ともいいプレーをしてくれて感激している。安易に決断するのではなく、難しい決断にしたい」と語っている。

【RA】